【太陽光発電】発電量は環境で変わる?発電量低下を防ぐ点検箇所とは

屋根にソーラーパネルを取り付けている家が増えています。
自然エネルギーの本命として注目を浴びている太陽光発電。
設置するにあたり確認したいのは発電量と日照時間、地域や季節です。
設置後に見定めたいのは発電量の低下の理由と対処法。
わが家でも機会があれば導入してみたい。
そう思われている人のために太陽光発電の要点を集約しました。

平均的な1日の発電量でできること

クリーンエネルギーの代表といっても過言ではない太陽光発電。
でも、本当に太陽光発電だけで家庭の電力に対応することができるのでしょうか。
そんな疑問にお答えするため、太陽光発電の1日あたりの発電量と家庭の1日あたりの平均電力消費量について紹介していきます。

家庭の1日あたりの平均電力消費量は

電気事業連合会のデータに基づくと2015年の1世帯あたりの平均電力消費量は、1ヵ月約247.8kWh。
年間では1ヵ月247.8kWh×12=約3000kWhです。

1日あたりの平均電力消費量は
約247.8kWh÷30=約8.26kWh
となります。

世帯の人数や冷房の使用などで電力消費量が多くなる夏、暖房の使用などで電力消費量が多くなる冬など季節や1日の時間帯で異なりますが、基準の数字とお考えください。

太陽光発電の1日あたりの平均発電量は

太陽光パネルは4kWが標準的。

1kWの太陽光パネルが1年間で発電する量は約1000kWhと定義づけられています。
ですから
4kWの太陽光パネルが1年間で発電する量は
約1000kWh×4=約4000kWh
となります。

1ヵ月あたりの平均発電量は

約4000kWh÷12=約333kWh

1日あたりの平均発電量は

約333kWh÷30=約11.1kWh

家庭の1日あたりの平均電力消費量よりも太陽光発電の1日あたりの平均発電量が上回っています。
すなわち太陽光発電だけで家庭の電力を供給することができます。

余剰電力で売電収入を得ることも

さらに
年間発電量約4000kWh-年間電力消費量約3000kWh=余剰電力約1000kWh

固定価格買取制度を利用すればこの余剰電力で売電収入を得ることができます。

2018年度は買取価格が1kWh26円ですので

余剰電力約1000kWh×26円=26000円

26000円の収入を得ることができます。

【太陽光発電の特徴】天気毎の発電量の変化

太陽光発電の発電量は天候に大きな影響を受ける

太陽光発電は原則として太陽光があって発電可能となります。
ですから曇りや雨の日には発電量を多くのぞむことは困難です。
晴れの日の発電量を100としますと、曇りの日はその半分程度、雨の日は4分の1以下程度が発電量の目安とされています。

年間日照時間が長い太平洋側の地方が有利

太陽光発電の年間の発電量を左右する最も大きなものは設置場所の天候、中でも年間の日照時間です。
日本の場合、日本海側よりも太平洋側の方が年間日照時間が長いため、太平洋側に発電量が期待できる地域が多く存在しています。
たとえば秋田県は795kWh/年ですが、高知県は1116kWh/年です。

【太陽光発電の特徴】季節ごとの発電量の変化

発電量の多い月は5月と8月

季節によっても発電量は大きく変わります。
季節ごとで日照時間は増減、気温も上下します。
一般的に太陽電池は気温が高いと変換効率が多少下がる性質を持ち、日射量は多いが気温が高い夏よりも気温がさほど高くない5月ごろに発電量が多くなるケースがあります。
産業技術研究所(AIST)の年間の発電量の推移データを見ますと、月別では春先3月、4月と5月と夏場の8月の発電量が多くなっています。

発電量の少ない時期は冬場と梅雨

日照時間が少なくなる10月から冬場は発電量が最も落ち込み、梅雨を迎える6月、7月もやや落ちています。

豪雪地帯では冬季に発電量が低下

太陽光が届く少しの積雪量ならば発電と同時に太陽光パネルの熱で雪を溶かす効果も期待できます。
ただし、豪雪地帯では太陽光パネルに雪がたくさん積もると太陽光がパネルまで届かず、冬季に発電量が極端に低下することも考えられます。
そのため設置する前に十分な検討が必要です。

太陽光発電のメリットとは

改めて太陽光発電の良さを挙げてみました。

CO2排出量の削減

石油や石炭などの化石燃料と違って太陽光はCO2を排出しません。
地球温暖化の防止に貢献。

エネルギー資源の保護

エネルギー源は枯渇しない太陽光。無尽蔵に使え、化石燃料の節減につながります。

光熱費の節約

太陽が出ていれば電力は太陽光発電でまかなえます。
余剰電力は電力会社に売電。
夜間や曇りの日などは電力会社から電気を使用。
電気料金を大幅に節約することができます。

エコ意識への高まり

家族に環境への貢献というエコ意識がめばえ、
節電などを心がけるようになります。

【太陽光発電の特徴】ソーラーパネルの故障の原因

ソーラーパネルの故障は、自然災害によるもの、施工時のミス、経年劣化などが理由で、次のようなものがあります。
どのような故障が起こるのか、主なものをまとめました。

ガラスの破損・割れ

ソーラーパネルは強化ガラスが使用されていますが、台風や強風などで飛んできた小石やカラスの投石でヒビが入ったり割れたりすることがあります。

落雷で損傷

予期せぬ落雷により故障することがあります。
直撃雷(太陽光発電システムにダイレクトに雷が落ちること)のみならず誘導雷(近辺で雷が落ちること)でも被災する場合があります。
ソーラーパネルには通常アースが付属しているので大きな不具合にはなりませんが、故障の一因として考えられます。

落ち葉などが付着、ホットスポットで焼損のおそれ

ソーラーパネルに砂や落ち葉などがはりついた場合、発電できない箇所が異常発熱を起こし、ホットスポット(極端に熱くなる部位)ができ、焼損のおそれも出てきます。

大量の積雪、その重みで損壊

大雪などで積もった雪の重量で損壊する場合もあります。

モジュールの色が変わる

大雨や湿気などでモジュール内に水分が入ると、モジュールが変色。
これは注意のサイン。
発電量の低下の原因となります。

モジュールの発熱による焦げ

製造時にモジュール内のハンダ付がきちんとされていない場合やソーラーパネルのガラスの割れなどで部分的に高い負荷を受け発熱。
それが焦げつきになります。

スネイルトレイルが出たら不具合

スネイルトレイルとはソーラーパネルに亀裂が入って表面にカタツムリが歩いたような痕跡が見える現象のことです。これもモジュール内に入った水分が原因です。

故障はソーラーパネルよりもパワーコンディショナーの方が多い

パワーコンディショナーとは

太陽光発電のシステムで最も故障することが多いのはパワーコンディショナーです。
パワーコンディショナーとは太陽光発電でつくられた直流電流を家庭用の交流電流に変換するもの。また売電する際には家庭内の電気製品をトラブルから防ぐ重要な役目もあります。

設置場所は慎重に選びましょう

パワーコンディショナーの故障が多く発生するのは太陽光発電システム導入後7年目以降となっています。
パワーコンディショナーは熱を持ちやすく換気が良くないと不具合になりがちです。
温度や湿度に左右されるので設置場所に気をつけるようにしましょう。

【太陽光発電の特徴】発電量が低下した時に対策したいこと

一般的に太陽光発電システムの寿命は20年以上とされています。
しかし長期間の使用や使用環境などにより
実際の発電効率は低下していきます。
しかし、まだ新しい太陽光発電システムなのに発電量が低下するのは問題です。
原因と対策を解説しています。

経年劣化で発電量が低下

太陽光発電システムも機械ですので時が経つにつれて発電量は衰えていきます。
ソーラーパネルメーカーの保証期間は20年~25年と長期保証。
保証期間内で不具合などにより発電量が著しく下がった場合、無料交換も可能です。

ソーラーパネルの汚れで発電量が低下

ソーラーパネルに埃や鳥の糞などの汚れがつくと太陽光が遮られて発電量が下がります。
単純な汚れならばソーラーパネルの表面を掃除することで発電量の回復がのぞめます。

ガラスの破損で発電量が低下

台風などでパネルのガラスが破損して雨水が内部に入ると発電量低下の原因となります。

真夏日には発電量が低下

発電効率が最も良い温度は25℃で、それ以上の気温になると太陽電池の変換効率が下がり、発電量も下がります。意外ですが太陽光発電は真夏が苦手なのです。その対策には高温でも発電量が低下しない高性能のソーラーパネルを選択することです。

電圧上昇抑制で発電量が低下

電圧上昇抑制とは、ソーラーパネルで発電した電力を売電で電気系統に送るとき、配電線の電圧が高い場合、パワーコンディショナーが電圧の上昇を防ぐことをいいます。
これにより発電量が急速に下がります。
電圧上昇抑制が起きたときの対策には

  • 電力会社から供給電圧を下げてもらう
  • パワーコンディショナーの設定電圧を上げる
  • 電気がすんなりと流れやすいよう太い電線に変える

などがあります。

定期的なメンテナンスが発電量の低下を防ぐ

メンテナンスの必要がないといわれている太陽光発電。
屋外に長期間設置されるソーラーパネルは長持ちしますが、
パワーコンディショナーや架台などは予想外の状況でトラブルになることがあります。
それにより発電量が低下することもあります。
販売会社に定期的なメンテナンスを依頼することが太陽光発電システムの性能の維持につながり、発電量の低下を防止します。

おわりに

自然条件で大きく異なる発電量など、太陽光発電の特徴、メリットやデメリットなどをまとめました。
太陽光発電を一言で述べるなら、環境への貢献と光熱費の減少。
これが人々のニーズに応えて太陽光発電は飛躍的に普及しているのです。

太陽光発電について知りたいなら、こちらの記事もご覧ください。

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