分譲住宅の選び方

多くの方にとって家を購入するのは生涯に一度の大イベントです。
どのようにして納得のいく分譲住宅を選べばいいのか、迷っている方も多いと思います。
そこで分譲住宅の選び方について解説します。

分譲住宅とは

手間とコストがかかる注文住宅

分譲住宅とは不動産会社や住宅メーカーなどが購入した土地に戸建住宅を建設し販売する住宅のことで、建売住宅と同じと言ってよいでしょう。
注文住宅の場合は土地の購入から間取りや外装デザインまでを施主の希望によって決めていきます。
そのため施主の自由度の高い家を建てることができますが、かなりの手間や時間がかかります。
またコストも高く、こだわり過ぎて予算オーバーになる可能性もあります。

予算を立てやすい分譲住宅

対して分譲住宅の場合は完成した家または建築内容が決まった物件を購入します。
買い手側の自由度は低い分だけ購入の際の手間や時間はあまりかかりません。
また分譲住宅では金額があらかじめ決まっているので、予算が立てやすいというメリットがあります。
さらに不動産会社や住宅メーカーなどが土地を購入し分割して分譲しているケースがあります。
また、同じ規格の住宅をいくつも建てるので設計デザイン費や資材費、設備費などがコストカットされているため、比較的安く家を購入できるというメリットを持ちます。
そのため、手間や時間をかけずリーズナブルな値段で戸建て住宅を購入したい方に分譲住宅は適しています。

購入する予算を決めよう

貯蓄や収入に見合った予算を

分譲住宅を購入したいと思ったら、予算を決めましょう。
予算を決めたら、毎月の家計や、貯蓄に見合った購入予算を決めることが大切です。
頭金はどの程度支払うことが可能か、毎月のローンが無理なく支払えるのはいくらなのか、把握すると良いかもしれません。

家を購入する時は家にかかるお金だけではなく家具やカーテン、電化製品などの購入費や引っ越し代などの入居費用もかかります。

また、家を購入後に病気やけがなどで思わぬ出費がでることもあります。このため貯蓄額の中から家具やカーテン、電化製品などの購入費、入居費用、当面の備えは残しておくようにします。

住宅ローンの返済額は年収の25%以内が妥当

住宅ローンに関しては無理をして借金をした場合、せっかくの新居での暮らしも余裕のないものになってしまいます。
家計に負担にならないよう、年収や年齢に見合った毎月の返済額を考慮しながら住宅ローンを組む必要があります。
因みに年収の25%以内が安心できる返済額です。
住宅ローンに関しては金融機関のHPなどでシミュレーションができるので、一度試してはいかがでしょうか。
自分が購入できる住宅価格がいくら程度か、どれぐらいの住宅ローンが組めるのかを把握することができ、住宅購入という夢が近づいてきます。

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希望する条件をまとめる

新居での暮らしをイメージしよう

家を購入したいと思ったら、どのような家でどんな暮らしがしたいのかをイメージしてみましょう。
家族構成や子供たちの年齢などを考え、家とともにどのように家族が成長していくかを考えるのです。
部屋は何部屋程度必要か、キッチンやリビングの大きさはどの程度必要か確認しましょう。
2階建てが良いのか3階建てが良いのかなどなど、すべては家族みんながどんな暮らしを求めているのかによって決まってきます。
また、外装デザインから断熱性能、駐車場や庭の有無などもある程度イメージしておくと良いでしょう。

住みたいエリアもイメージしよう

またどの沿線のどのエリアに住みたいかも大切です。
街によって住む人のカラーも環境も大きく違ってきます。
都心から少し離れた郊外か、勤め先の近くがいいのかなど探すポイントは幅広いです。
自分のライフスタイルを考慮しながら候補地をいくつか探しておきましょう。
どんな家に住みたいかを、イメージするためには住宅情報誌などなどを読むのもおすすめです。
内見で内装や外装、間取りなどを見るうちに自分がどんな家に住みたいのか、大体のイメージがつかめてきます。
この段階では大体のイメージを掴むことが大切なのです。

物件情報を集める


不動産会社で情報を集めましょう

分譲住宅を購入するためには、出来るだけ多くの物件情報を集める必要があります。
最も効率的なのは自分の住みたいエリアの複数の不動産会社を直接訪問し相談することです。
不動産会社には多くの情報が集まっているので、さまざまな情報を入手することができます。
住宅ローンや住宅購入に、必要な手続きについても不動産会社に聞いてみると、わかりやすく教えてもらえます。

住みたいエリアを散歩するのも効果的

また休日などに自分の住みたいエリアをぶらぶら散歩してみるのも情報収集に効果的です。
不動産会社では紹介されなかった売り出し中の分譲物件が見つかることも少なくありません。
同時にHPや住宅流通情報誌などで情報を集め、気になった物件があれば問い合わせてみることです。

物件を直接確認する

イメージに合わない物件も現地で確認

少しでも気になった物件があれば、直接現地に行って確認することをおすすめします。
自分のイメージに合わない物件でもたくさん見るうちに、自分にとっての確認すべきポイントが見えてきます。
すでに完成している物件の場合は、間取りをはじめ工法から断熱構造、耐震構造の確認は必須です。
キッチンは使いやすそうか、生活導線は妥当か、日当たりは大丈夫なども確認しましょう。
また家具の配置場所や、収納スペースは十分かなどもチェックしたいポイントです。
外装デザインだけにとらわれるのではなく、プライバシーやセキュリティーが保てるかどうかも大きなチェックポイントです。

モデルハウスやオープンハウスも訪問する

工事中の物件の場合は、柱の接合部分や断熱材の入れ方などを確認するべき点です。
雑なところがある場合、その物件は避けたほうが良いでしょう。
また現場の職人の覇気や人数、ごみが片付いているかどうかなどもチェックポイントといえます。

竣工前の分譲地の場合は周りの環境や、工法や使用する設備などの情報も確認しましょう。
同じような、規格のモデルハウスやオープンハウスがあれば、訪問して自分の目で確認する必要があります。
係の人に工法から断熱構造、耐震構造などを質問するようにしてください。

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妥協できる範囲を決める

妥協できるところは妥協しましょう

注文住宅とは違い、自分で間取りや外装などを決めることはできません。自分のイメージ通りの物件に出会うことは少ないといえます。
分譲住宅を購入する際は、妥協できる範囲を決めることも重要です。

特に住みたい沿線やエリアに関しては臨機応変に考えてみたほうが良いです。
外装デザインなどは分譲住宅の場合、違いはそれほどないので、あまりこだわり過ぎないほうが良いといえるでしょう。
どうしても譲れないポイントを決め、妥協できるところは妥協することが良い分譲住宅を購入するコツといえます。

土地の情報をチェックする

用途地域なども確認しましょう

家を購入する際は土地の情報もチェックすることが大切です。
駅からのアクセスをはじめ、子どもがいるなら子どもが安心して暮らすことのできる環境であるかも大切です。
また、近くに学校や学習塾、公園などあるかなども大切な要素になってきます。
近くに病院やクリニックがある方がいざという時に安心です。

最近は記録的な豪雨が各地で観測されていますが、土地が低い場所にあると大雨などの時に家が浸水することもあり得えるので要注意です。
土地と周りとの高低差や地盤なども必ず確認するようにしましょう。

また近くに突然大きなマンションが建設されたり住宅地に相応しくないお店が開店することもあるので、どのような用途地域に指定されているか、今後どのような建設計画があるのかなども要チェックです。

地域によっては周りの住民との取り決めで3階建てにできないところもあります。この場合リフォームして2世帯住宅を建てようとしても思い通りの家を建てられないこともありえます。

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候補地の昼と夜を確認しましょう


土地の前に大きな木はないかなども要チェックです。
冬に家を購入した場合木が枯れていて気が付かなかったが、夏になると葉が茂り家の中に太陽の光が入らないといったケースもあり得ます。

また昼は安心に見えても夜になると人通りの極端に少なくなる場所もあります。
住宅を購入する際は必ず昼だけでなく夜にも現地を訪問するようにしてください。

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アフターサービスをチェックする

アフターサービスは最重要なチェックポイント

分譲住宅など新築の住宅を購入した際は、購入してから10年間の品質保証が売主には義務付けられています。
法律で義務づけられている保障内容は、基礎や柱などに欠陥がある場合です。
欠陥があると、無料での修繕や賠償金の支払いが義務付けられています。

これ以外にも売主によってはアフターサービスを設けているところが多いので、どのようなアフターサービスを受けられるのかも大切なチェックポイントになります。

第3者の住宅診断を依頼する

欠陥住宅を購入しないために

家を買うことは生涯で最も大きな買い物です。
新しい家には家族みんなの夢は詰まっています。
しかし、分譲住宅に限らず家を購入した際には、少なからず欠陥住宅があるのも事実です。
欠陥住宅の原因は無理なコストカットや下請け任せの弊害、品質チェックの甘さなどさまざまあります。
いずれにせよ被害を受けるのは購入した家族にほかなりません。

欠陥住宅を購入するリスクを大きく減らすためには第3者の1級建築士や住宅診断士に住宅診断を依頼すると効果的です。

住宅診断は契約前に行うと安心です

住宅診断は契約前から始めると安心です。
売主によっては第3者による住宅診断は契約後しか受けつけない会社もあります。
そんな会社は信頼できないので、契約しないほうが将来的に安心といえるでしょう。
契約時に住宅診断による欠陥が見つかった場合、売主が責任を持って修繕する一文を契約書に入れることも大切です。

住宅診断は施工が始まっていない物件や、建設途中の物件の場合は建設中から何度が現場で確認してもらいましょう。
完成した物件の場合は完成後の状態を確認してもらいます。
不具合が見つかったら、必ず売主に修繕してもらい、修繕が完全に出来ているかどうかを再度住宅診断してもらうようにしてください。

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信頼できる営業マンから購入するのが大切です

家は生涯に一度の買い物ですから、信頼できる営業マンや建築士がいる会社から購入するのが一番安心です。
売主が、将来リフォームなどが必要になったときにも相談できる会社かどうかも、注文住宅を選ぶ際のファクターともいえます。

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