岐阜を支える3市!岐阜県の南エリアの特徴【岐阜市・羽島市・各務原市】

岐阜市の特徴

岐阜市(ぎふし)は岐阜県の南部に位置している市で、岐阜県の県庁所在地でもあります。人口はおよそ40万4000人で、土地面積は203.60平方キロメートル持っています。
隣接しているのは大垣市、関市、山県市、本巣市、瑞穂市、羽島市、各務原市、羽島郡笠松町、岐南町、本巣郡北方町です。

地理的には濃尾平野の北端に位置しています。市内の北部には山林地帯が広がり、南部には市街地が広がっているので自然との共有型の街だと言えます。
岐阜市内には多くの河川が存在し、長良川や武儀川、津保川、伊自良川、鳥羽川、板屋川、荒田川、論田川、大江川、境川、天王川が挙げられます。
中でも長良川は日本三大清流のひとつとして有名で、1985年「名水百選」、1998年「日本の水浴場55選」、2001年「日本の水浴場88選」に選ばれているほどその美しさが評価されています。

岐阜市の地理的特徴の中でも顕著なのは、市内を北東から南西に横切るように流れている一級河川の長良川との関係です。
岐阜市地域の大部分は長良川や支流でできた扇状地や自然堤防地帯であると言えます。
扇状地である長良川は、砂礫の重なりによって川の底が周りの平面地よりも高くなってしまう天井川なので、大雨の際には川が溢れ出ることもあります。

岐阜市には標高329メートルの金華山や岐阜市最高峰である標高417.9メートルの百々ヶ峰などの山々も存在します。
気候に関しては、夏には多雨多湿で冬には少雨乾燥気味となる太平洋側気候の特徴を示します。冬になると積雪することもしばしばで、関東以西の太平洋側にある主要都市の中で見ても平年の降雪量や最深積雪量がトップであることが多いです。

歴史面で見ると、日野遺跡など先土器時代から人々が生活を営んでいたことがわかる跡が残されており、縄文時代には椿洞遺跡や御望遺跡など、また弥生時代には宇佐遺跡、瑞龍寺山山頂遺跡など各時代において常に人々が定着していたことが分かります。
飛鳥時代に起こった壬申の乱では、現在の岐阜市に当たる地域を示す美濃で力を振るっていた豪族たちが活躍しています。

戦国時代には美濃の戦国大名であった斎藤利政や織田信長によって、金華山の麓が城下町として栄えます。
しかし、安土桃山時代には岐阜城に織田信長の孫である織田秀信が城主として治め、関ヶ原の戦いの際に徳川側に敗れてから岐阜城は落城します。

江戸時代にはいると幕府の直轄地として管理されるようになり、のちに尾張藩領として統治されるようになります。
この頃には市内に岐阜奉公所が置かれるようになり、この地の政治経済を統治して町政が行われます。
岐阜町は44の町からなっており、傘や絹織物などの特産品をはじめとして、酒屋や米屋、材木屋が立ち並びました。また岐阜町の名産として、鮎や鮎鮨、薄絹やもんちりめんなどの織物、小刀や提灯などの手工業品、他にも酒や干大根、枝柿などが積極的に売買され、岐阜町は商工業の中心として役割を果たしました。

1889年に市制が施行されて「岐阜市」となった後からも人口を増やし続け、岐阜県の県庁所在地としての存在感を示し続けています。
イタリアのフィレンツェ市やブラジルのサンパウロ州カンピーナス市、アメリカ合衆国のオハイオ州シンシナティ市、オーストリアのウィーン市マイドリング区(12区)、カナダのオンタリオ州サンダーベイ市など世界中の各国都市と姉妹都市関係を結んで世界的な取り組みも行っています。

羽島市の特徴

羽鳥市(はしまし)は岐阜県の南に位置している市で、岐阜市の真南にあります。人口はおよそ6万7000人で、土地面積は53.66平方キロメートルを持っています。
隣接しているのは岐阜県内で岐阜市、大垣市、海津市、安八郡安八町、輪之内町、羽島郡笠松町、愛知県内では一宮市と稲沢市が挙げられます。

濃尾平野に位置しており、市域のほとんどが砂地であることが特徴のひとつです。
西に長良川、東に木曽川という大きな川に挟まれています。以前はこれらの巨大河川の底が浅く、市内中に網目を張るように支流が流れていたため水害が絶えない地域でした。
水に恵まれている地域で、地下の浅いところでも地下水がすぐに摂取できるような環境でしたが、現在では数十メートル掘らなければ地下水を得られないくらいの量になりました。

このように水に恵まれている一方で水害も絶えない地域だったので、かつては輪中といって、集落を水害から守るために集落の周りを堤防で囲んでいました。そのため羽島市の各地で輪中を使った集落が存在していました。
今ではほとんど輪中を使った集落は姿を消しましたが、現在でも輪中堤防の上に建っていた祠や神社が残るなどその跡も残しています。
またかつての輪中堤防に、低く土砂を集荷することで道路として転用しているところも多く存在するようです。

羽島市がある地域は7000年以上前くらいまでは伊勢湾から続く海の中に埋まっており、地殻変動によって現在の形ができたと言われています。人々の羽島市地域での生活は弥生時代には定着していたことが遺跡などから分かっています。
奈良時代と平安時代には東海道の船が脆弱であったので、租庸調を運ぶ人々は羽島市を通るルートを選んでいたそうです。そのため羽島市付近では人々の往来で混雑していました。

長年洪水などの被害に悩まされていた羽島市の地域は、江戸時代には幕府からの命令によって様々な対策がされています。
例えば1754年から1755年にかけては、薩摩藩からお手伝いがやってきて治水工事を行っていたり、多くの輪中が完成したりしています。しかしこれらの対策にも関わらず、洪水や水害が続いていました。

このような水害状況が収束を迎えたのは明治時代に入ってからで、1925年にオランダ人の土木技師であるヨハネス・デ・レーケによって木曽三川分流工事が行われました。
この工事以降は洪水の発生が非常に稀になり、豊かな穀倉地帯を得ることができたそうです。

1764年には京都の西陣から縞織物の一種でもある桟留縞が伝わります。江戸時代の後期には美濃縞として知られることになり、羽島市はその生産地として知られることになります。
羽島市は農業の他にも養蚕で力を伸ばし、明治時代では「繊維の町」として多くの紡績工場を抱えていましたが、現在ではその勢いが衰えつつあります。

羽島市の商業の中心を担ってきたのは、城下町としても栄えていた竹鼻町ですが、現在ではショッピングモールやスーパーマーケットなどの現代的な商業施設ができています。
また羽島市でも北東に位置している正木町は、名古屋市や岐阜市に近いこともあって両市のベッドタウンとして通勤や通学をする住民が増えています。そのため正木町では羽島市内の中で一番人口が伸びているそうです。

羽島市を通っている交通機関は、名古屋鉄道の竹鼻線と羽島線が挙げられます。また、岐阜県では唯一JR東海の新幹線の駅「岐阜羽島駅」があり、しばしば市自体が「岐阜羽島」と呼ばれることもあります。
名神高速道路のインターチェンジでも「岐阜羽島」が使われています。

各務原市の特徴

各務原市(かかみがはらし)は岐阜県の南部に位置しており、羽島市の真南にあります。人口はおよそ14万5000人で、土地面積は87.81平方キロメートルを持っています。
岐阜県では岐阜市、関市、加茂郡坂祝町、羽島郡岐南町、笠松町に隣接し、愛知県では一宮市、犬山市、江南市、丹羽郡扶桑町に隣接しています。

濃尾平野の北部に位置しており、標高30〜60メートルほどの各務原台地が広がっています。洪積層の黒ぼく土壌でできていたため非常に水はけがよく、よって稲作には向いておらず明治期までは原野が広がっていました。
南部にある愛知県との境界線には一級河川の木曽川が流れている他、境川や新境川、大安寺川などの河川もあり、また羽島用水や各務用水も整備されています。

各務原市の北部から東部にかけては「各務原アルプス」と呼ばれるチャート層の山並みがあり、標高350メートルほどの丘陵地隊が続いています。全長10キロメートルにも及ぶハイキングコースも完備されています。
各務原アルプスの稜線は各務原市と関市や岐阜市との境界線でもあり、関市側からは「関南アルプス」とも呼ばれています。

鵜沼地域に位置する木曽川の岸からは、約1億9960万年前〜約1億4550万年前に当たるジュラ紀に生息したと言われている原生生物の放散虫が発見されており、放散虫の中には土地の名前をとってUnumaと命名されているものもあります。

稲作に向いていなかった各務原市の土地には、かつて鵜沼宿などの宿場町が栄えていたり、街道沿いに街があったりしました。
明治時代に入ると逆に水はけがよく開発がまだ進められていない各務原市の土地が利用され、軍事基地や演習場などに使われたり、機械や紡績の工場が置かれたりするようになりました。
またかつては岐阜大学の農学部と工学部も存在しており、水をあまり使わなくても成長する人参の研究が進み、その生産で地域の経済が支えられました。

現代の各務原市では主に工業の発展が目立っています。
川崎重工業航空宇宙カンパニーなどに代表される関連航空機部品企業群や、輸送用車輌機器を製造する自動車関連工場、また金属加工企業が集まる金属団地などもあり、各務原市の工業出荷高は県内でも第2位を占めています。

また各務原市の北部に位置する地帯には「テクノプラザ」と呼ばれる科学技術の研究開発拠点があります。
テクノプラザでは21世紀型のものづくりを推進する拠点として岐阜県が整備している研究開発拠点であり、主にVR技術やロボット技術の研究に力を入れています。
具体的には科学技術の活用ビジネスを行うベンチャー企業の育成や、新技術の創出、そしてものづくりへの支援などを行っています。コンピュータソフトウェアの開発などを行う「日本一ソフトウェア」はこのテクノプラザ出身の企業ですが、2007年には上場しています。

各務原市にはJR東海の高山本線の他、名古屋鉄道の各務原線と犬山線が通っており、名古屋市へのアクセスも交通機関で可能です。

まとめ

岐阜県の南エリアにある岐阜市、羽島市、各務原市の特徴について見てきました。それぞれ岐阜県内では大きな市で、県内での役割や産業の色、歴史背景などにバラエティがあることがわかります。

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