第2章: 不動産投資の準備 3. 不動産投資に適したエリアの選定

不動産投資において、物件の選定は非常に重要な要素ですが、その前にエリア選定が必要です。エリア選定は、投資の目的や戦略、リスク耐性によって大きく変わります。また、大きく分けて「地方部件」を選ぶか「都心部物件」を選ぶかでも戦略が変わってきます。ここではその概要についてご説明をします。

賢いエリア選択のために

1. 投資目的とエリアの関係

投資の目的によって、選ぶべきエリアは大きく変わります。賃料収入を主目的とするなら、人口の多い都市部や交通の便が良い場所が適しています。また、物件価格の上昇を見込んでキャピタルゲインを狙う場合、開発計画が進行中の地域や将来性のあるエリアを選ぶと良いでしょう。

2. 市場調査と情報収集

 エリア選定には、詳細な市場調査と情報収集が必要です。人口動態、雇用状況、都市計画、交通アクセス、周辺の物件価格や家賃水準など、多岐にわたる情報を調査し、分析することが重要です。

3. リスク管理

 エリア選定にはリスク管理も重要です。自然災害のリスク、地価の下落リスク、空室率の高さなど、投資リスクも考慮に入れてエリアを選びましょう。

4. エリア分散

全ての投資物件を一つのエリアに集中させると、そのエリアに特有のリスク(例えば、地域経済の変動、自然災害など)に大きく影響を受ける可能性があります。そのため、複数のエリアに物件を分散させることでリスクを分散するダイバーシフィケーションの考え方が有効です。

5. 地縁

自分が生まれ育った土地であるとか、大学時代に過ごした、転勤で住んだことがある、など自分と縁のある土地、というのは誰にでもあります。実は不動産投資をするときに有効なのが「地縁」。どのあたりが賃貸需要があるのか。特に、大きな道路の反対側とこちら側でどのぐらい便利さが違うのか、など、住んでいた人ならでは「土地勘」が働くことは、掘り出し物件を見つけるためには重要です。

また、エリアによっては「オーナーが遠くに住んでいる場合、広告費をたくさんもらう」という不動産仲介の商慣行のあるエリアもあります。また、そのエリアに住民票がないと融資が実行できない金融機関も存在します。したがって、エリアを探すときには「地縁」は十分に意識しましょう。

これらの観点からエリア選定を行うことで、成功の可能性を高める不動産投資が行えます。

地方物件について

地方物件は全体的にみて割安な物件が多く、不動産投資をするに当たっては非常にメリットがあります。とくに、これから不動産投資を始めるという方にとっては、価格が低く手に入れやすい地方物件は魅力的に見えるでしょう。

しかし、下記のようなメリット、デメリットがありますので、身長に検討する必要があります。

メリット

   – 価格が比較的低い: 都心部に比べて地方の物件は一般的に価格が低めであり、初めて投資をする人でも手が出しやすい。

   – 収益率が高い場合がある: 地方物件は相対的に低価格なため、適切に管理すれば良い収益率(利回り)を得られる可能性があります。

   – 競争が少ない: 都心部ほど競争が激しくないため、より多くのチャンスがあると言える。

デメリット

   – 人口減少の影響: 日本の多くの地方地域は人口減少が進んでおり、賃貸需要が減少する可能性があります。

   – 管理が難しい: 物件が遠くにある場合、日常的な管理や緊急時の対応が難しくなることがあります。

   – 情報流通が閉鎖的: 情報がオープンになっておらず、地場の不動産屋さんが知り合いから知り合いへ流している状態になっていることが多くあります。優良物件を第三者に安く売ることはありません。そればかりか、優良物件が出てきたら地場の不動産屋さんが自分で買ってしまうことも。

都心部物件

メリット

   – 賃貸需要が高い: 都市部は仕事や学校、生活施設が集まっているため、賃貸需要が常に高いと言えます。

   – 物件価格の上昇率が高い: 一般的に、都心部の不動産は価格が上昇しやすく、長期的に見れば資本利益(キャピタルゲイン)を期待できます。

デメリット

   – 初期投資が大きい: 都心部の物件価格は一般的に高いため、初期投資が大きくなる可能性があります。

   – 競争が激しい: 都心部は多くの投資家が狙うため、良い物件を見つけるのは競争が激しく難しい場合があります。

これらのメリットとデメリットを理解した上で、自身の投資目標、資金計画、リスク許容度などを考慮に入れ、物件の選択を行うことが重要です。

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