不動産クラウドファンディング、比較のポイント

少額から不動産投資ができる不動産クラウドファンディングは、手軽に投資できリスクを抑えた方法として近年注目を浴びています。そのため、数多くの不動産クラウドファンディングサイトが登場していますが、どこが良いのか判断に迷う人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、不動産クラウドファンディングのサイトを判断する上での比較ポイントをお伝えしていきます。

不動産クラウドファンディングとは

不動産クラウドファンディングとは、一般の投資家から資金を募り、集まった資金で不動産投資を始めるサービスのことです。高額な資金を必要とする従来の不動産投資とは違い、少額から始められ、複雑な手続きや入居者の募集などの手間を運営会社に委託することができます。

ホテルやオフィスといった大型案件を取り扱うRIET等と違い、不動産クラウドファンディングはマンション・アパートなどの住居不動産を取り扱う案件が多いため、利回りが想定しやすくなっています。また募集されている案件の情報が開示されており、投資する物件を自分で選ぶことができます。

不動産クラウドファンディングの選ぶポイント

案件の供給量はどうか

各サイトによって取り扱う不動産クラウドファンディングの数は異なります。案件数が多ければ多いほど、選択肢は広がりますので自分に適した案件はみつかりやすくなります。そのためにも案件が豊富に供給されているサイトを選ぶと良いでしょう。

ファンドへの投資決定方法には「先着順」と「抽選」があります。先着順であれば、早く申し込めば確実に参加できますが、人気のあるファンドであればすぐに募集が終了してしまいます。気づいたときにはすでに満員だったというケースも少なくありません。その点、抽選型であれば、申込者全員に平等にチャンスがあります。

案件数もそうですが、募集頻度にも目を向けてみましょう。頻度が高ければ高いほど抽選で当たる確率は上がります。

どんな不動産に投資しているのか?おすすめは「住居」

不動産情報がどれだけ開示されているかも重要な要因です。不動産情報が詳しければ詳しいほど投資に値するかどうかを判断することができます。

・物件の住所
・物件の築年数や面積
・運営している会社は上場しているか?
・収支シミュレーション

物件の住所と築年数が分かれば、公示価格を基にして物件の大まかな資産価値を確認することができます。資産価値が分かれば、貸し倒れに対するリスクを軽減することができます。

また、物件の運営会社の安定性もチェックします。運営元が破綻してしまえば不動産の売却に時間がかかり、投資家にまでお金が返却されにくくなります。そのためにも運営会社が上場しているのか、資本金はいくらあるかなどの確認をします。運営会社が上場企業であればさらに安心です。

所在地の物件情報だけでなく、収支シミュレーションまであると納得のいく投資判断ができます。不動産投資型クラウドファンディングの平均的な期待利回りは会社ごとに異なりますが、概ね4%前後に設定されています。

大きなリターンを期待して、つい利回りが高いものを選んでしまいそうになりがちですが、他のすべての投資と同様、利回りとリスクは比例します。目先の金利に惑わされるのではなく、しっかりと吟味をする必要があります。

そのためにはやはり物件情報が大切です。

他のクラウドファンディングとは異なり、不動産クラウドファンディングではあくまで物件に対して投資をします。その物件の良し悪しが、リターンを実現できるかどうかを決めます。

中でも「住居」を投資先としているクラウドファンディングがおすすめです。オフィスビルや工場は一般の方には分かりづらいですが、「住居」であれば、取引価格、家賃などに実感を持って評価できるからです。

優先劣後方式の出資割合はどうなっているか

不動産クラウドファンディングでは、基本的には「優先劣後法式」を採用しています。優先劣後法式は投資家と同様、運営会社も一定割合同じ物件に出資するという仕組みのことです。

もし不動産価格が下がる、家賃収入が減る等、予想以上に収益が悪化した場合、誰かがその損失を補填しなければなりません。その順序を決めているのが「優先劣後方式」です。

運営会社が優先的に損失を負担する場合、

1.運営会社の出資金から負担
2.運営会社の出資金が無くなったのち、投資家の資金から負担

という順番で補填が行われます。

運営会社の出資割合が高い:投資家のリスクは低くなる
運営会社の出資割合が低い:投資家のリスクは高くなる

このように運営会社の出資割合によって、投資家のリスクが増減します。運営会社の出資割合は、プロジェクトによって5%から30%の幅があります。中には優先劣後方式を採用しているという表記がありながら、実際よく見てみると劣後側の出資割合が0%の案件やサイトがあることがありますのでよく確認することが重要です。

不動産クラウドファンディングの契約方式はどうなっているのか

不動産クラウドファンディングの契約方式には「匿名組合型」と「任意組合型」があります。匿名組合型の場合、所有権は事業者、家賃収入といった収益と出資金の返還請求の権利者は投資家が持つ契約です。一方、任意組合型は不動産の所有権は投資家が持っています。

短い契約期間で運用したいのであれば、匿名組合型で契約するサイトのほうが良いでしょう。少額から始めることができるため、短期間にさまざまな物件を運用することができます。その点、任意組合型は運用期間が3年以上、1口10万円からといった案件ですので、まとまった資金を長期間運用したい人向けといえます。

実際比較してみよう

今回は不動産クラウドファンディングの比較ポイントをお伝えしました。今回とりあげた基準で比較してみるとあなたにぴったりなサイトが見つかります。ぜひ、活用してみてください。

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