梅雨明けが迫る中、全国各地では本格的な夏に向けてプール施設の開業が始まりつつあります。
この記事では、プールに関連する感染症の種類と感染症を防ぐための衛生対策について解説していきます。
名古屋市内とその周辺の公営プール一覧もまとめているので、夏に名古屋市内のプール利用を考えている方はぜひチェックしてみてください。
(2023年6月20日現在の情報です。)
プールで感染する可能性のある病気
感染症の主な経路として、咳やくしゃみでうつる「空気感染・飛沫感染」と、手指や食品を通してうつる「接触感染・経口感染」があります。
体力の消耗が大きく、肌の露出も増えるプールでは、感染症が広がる可能性は十分に考えられるでしょう。
まずは、プールから感染しやすい感染症の種類について詳しく見ていきましょう。
ウイルス性・細菌性疾患
一般的にプール関連の感染症として挙げられる疾患の名称と症状は以下の通りです。
感染症 | 感染経路 | 潜伏期間 | 主な症状 |
咽頭結膜炎(プール熱) | 飛沫感染・接触感染 | 3~5日 | 咽頭炎・結膜炎・高熱 |
流行性角結膜炎(はやり目) | 飛沫感染・接触感染 | 5~7日 | 角膜と結膜の炎症・まぶたの腫れ・目やに・流涙 |
急性出血性結膜炎(アポロ病) | 飛沫感染・接触感染 | 1~3日 | 急性の結膜炎・出血・まぶたの腫れ・目やに・流涙 |
手足口病 | 飛沫感染・接触感染・経口感染 | 3~6日 | 手、足、臀部への水疱・高熱 |
ヘルパンギーナ | 飛沫感染・接触感染・経口感染 | 3~6日 | 高熱・口腔内への水疱・咽頭痛 |
腸管出血性大腸菌感染症 | 経口感染 | 2~5日 | 水様便・血便・腹痛 |
伝染性軟属腫(みずいぼ) | 接触感染 | 2~7週 | 丘疹・くぼみ |
伝染性膿痂疹(とびひ) | 接触感染 | 1~3日 | 水疱 |
アタマジラミ | 接触感染 | 10~30日 | 頭皮のかゆみ |
レジネオラ症 | 飛沫感染 | 2日~12日 | 倦怠感・筋肉痛・高熱 |
感染症の多くは飛沫や接触によって感染リスクが高まると言われています。
利用時は他者との距離を一定に保ち、タオルやビート板等の共用は避けるようにしましょう。
またシャワーや手洗いを徹底し、少しでも体調が悪いと感じたら利用を止めることが大切です。
名古屋市の感染症発生動向に関する情報等はこちらから確認できます。
プールを安全に楽しむためのポイント
プール施設では感染症予防に対する様々な対応がとられていますが、利用者側も感染予防を意識して行動することが大切です。
続いて、プールを安全かつ衛生的に楽しむために覚えておきたいポイントを紹介していきます。
プールへ入る前にやること
プールを利用する前に、まずは以下のような症状がないかどうか確認してください。
- 中耳炎や外耳炎
- 扁桃腺の腫れや発熱
- 結膜炎
- 下痢
この他、飲酒をしている場合や何かしらの体調不良を感じている場合はプールの利用を中断しましょう。
体調に問題がないようであれば、しっかりと準備体操をしたうえでプール遊泳をお楽しみください。
利用中に体調不良を起こさないよう、事前にトイレ・手洗い・シャワー等を済ませておくと安心です。
利用中の注意点
プール利用中は他の利用者の迷惑となる行為を行わないよう配慮しましょう。
特にプール水の汚染はウイルス感染の要因にもなるため、自分自身だけでなく子どもが以下の迷惑行為を行わないよう見守ることも大切です。
- プールの中で鼻をかんだり唾を吐いたりする
- 決められたスペース以外での飲食
- 禁止されている物の持ち込み 等
またプール利用中にトイレへ行き、再びプールに戻る場合は必ずシャワーを浴びなおしてください。
長時間利用する際は定期的に休憩をとり、体力の消耗を抑えるのもポイントです。
その他各施設で定められているルールを確認し、ルールの範囲内で適切な遊泳を楽しみましょう。
泳ぎ終わったあとの対応
プールから出る際はしっかりとシャワーを浴び、目や耳に菌が残らないよう洗い流します。
ウイルス感染予防として、タオル等の共用は避けましょう。
プールに入ったあとは体温が下がる他、体力も消耗しているため、利用後は十分な休息をとることも大切です。
名古屋の公営プール一覧・開業期間
まとめ
一般的にウイルス感染のリスクは低いとされるプールですが、万が一に備えるためにも、施設側の対応に任せるのではなく、それぞれが感染予防を意識して過ごすことが重要だと言えるでしょう。
プール利用の注意点を守り、衛生対策を意識しながら安全にプール遊泳をお楽しみください。