区分所有と一棟もののメリット・デメリット

建物の区分所有と一棟所有

不動産投資を始める時、区分所有で持つか、一棟ものを持つかを検討する人は多いはず。ここではそのメリット・デメリットを比較してみましょう。

区分所有

一棟のマンションのうちの一室を所有することを「区分所有」といいます。
例えば一棟で50室あるマンションのうち3階と5階に1室ずつ所有している場合、区分マンションを2室所有していることになります。

一棟所有

文字通り、アパートやマンションを建物丸ごと一棟所有することが「一棟所有」です。一棟の中の部屋数とは関係ありません。

それぞれのメリット・デメリット

区分所有のメリット

1室から所有できる区分所有は、比較的小さい資金で投資を始めることができます。そのため駅から近い物件や都心の物件を選ぶことで、空室リスクを抑えることができます。さらに別々の場所で複数の区分マンションを所有すれば、立地条件によるリスクの分散が図れます。
売り物件、買い手の需要とも多いので、比較的希望するタイミングで売買が可能です。
時期をずらして複数購入することで、1件目の収益で2件目のローン返済ができたり、1件目も売却益を頭金にしてローンを抑えたりするなど、購入・売却のタイミングを工夫して回転させれば収益アップも見込めます。

区分所有のデメリット

区分所有では、マンションのうちの一室または数室を所有する形態のため、あくまでもそのマンションの区分所有者の一人ということになります。自分が所有しているマンションの管理組合員の一人として意見を述べることはできますが、自分一人の決断でマンションの管理費の使い道を決めたり修繕する時期を決めたりすることはできません。金繰りが苦しい時でも積立金の値上げに応じなければならないし、逆にマンションの外壁が壊れていても修繕できていなければ、外見のせいで家賃や売却価格を下げざるを得ないのです。
所有する物件数が少ないと、1室でも空室状態が続くと大きな痛手になります。ローンを組んで1室だけ所有している場合にその物件が三カ月空室状態であれば、その間のローンや管理費などを全額手元の資金で返済しなければなりません。

一棟所有のメリット

軌道に乗れば、安定して大きな収入を得ることができるのが一番の魅力でしょう。入居者が複数でそれぞれ入居や退去の時期が異なるので空室時期が分散され、大きく収入が減ることはありません。
さらに、オーナーは自分だけなので、修繕する時期や予算をすべて自分で決定できます。古い物件でも適切に修繕されていれば入居者もつきやすく、築年数の割に高い家賃が見込めます。自分の計画通りに補修することができますし、逆に時期をずらすことも可能です。
一棟ものの場合は、区分所有と違って基本的にその土地も所有します。「土地」としての価値があるので土地を担保に金融機関から融資を受けやすく、次の投資の資金調達に役立ちます。また、建物が老朽化した場合はその土地に別の建物を建てることができます。

一棟所有のデメリット

アパートやマンションには部屋の位置で入居者が付きやすい場所やそうでない階があります。区分所有では人気の位置を選んで購入できますが、一棟所有では不人気な位置も含めて全室所有することになり、満室状態の維持には工夫が必要です。
立地条件のリスクもあります。大きな災害があると、損害が集中します。また、近隣に大学キャンパスがあって学生の入居が多い場合、キャンパスの移動で学生がいなくなり空室が増えることがあります。様々な場所に投資できる区分所有と比較すると、一カ所にまとめて投資する一棟ものは立地によってはリスクが集中します。
何より一棟購入するためには必要な資金が大きく、運営が上手くいかなかった時の損害が大きくなります。

まとめ

一棟ものをいくつか持って家賃収入だけで賄えるオーナー生活は、投資を考える人にとっての憧れでしょう。とはいえ、資金やリスクが大きいのは不安なもの。なかなか不動産投資にふみきれないのなら、まずは区分所有から始めてみるのも良いのではないでしょうか?

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