二世帯住宅を建てる時に気をつける事!

超高齢社会の日本では、二世帯住宅の需要が高まっています。
本記事では二世帯住宅を建てる時に注意すべきことを述べていきます。二世帯住宅を検討している人は参考にしてください。

一緒に住むメリットは?

「二世帯住宅」というと普通は玄関が2つあって、親のエリアと子のエリアがはっきりと分けられている家を指します。
親と同居するのに、通常の家ではなく、わざわざ二世帯住宅にする大きな理由は、高齢世代と若い世代のライフスタイルが合わないことにあります。

例えば高齢者は朝早く起き、夜早く寝ますが、若い世代の人は、朝は普通の時間に起きて、夜は遅めになる傾向があります。家の中に時差があるようなものなので、お互いの邪魔にならないよう、生活空間を分けるのです。

一方で、「二世帯住宅にするくらいなら完全に別居した方がいいのに…」と考える人もいるようですが、世帯住宅にはちゃんとした利点があります。

お互いの家族の面倒を見られる

若い世帯にとって親達の健康は心配です。二世帯住宅とはいえ一緒に住んでいるのであれば、いざという時に迅速な対応ができます。
また、若い世帯が留守にするときは、親達に我が子を預けることもできます。
高齢世帯にとっては、万が一の時に助けを得られるので安心ですし、孫の成長を日々感じられるというメリットもあります。

トータルの生活コストを下げられる

高齢世帯と若い世帯が別々に住んでいると、それぞれに生活コストがかかります。
しかし二世帯住宅では、キッチンやバストイレなど一部を共用することで、2つの世帯の生活費を1.8世帯分程度まで下げられます。

相続税対策になる

親と同居していれば、親が亡くなって親世帯が使っていた家の部分を相続する際に、「小規模宅地等の特例」を使うことができます。これを使えば相続した土地の評価額を最大80%減らせるので、相続税を大幅に下げることができます。

二世帯住宅を建てる前にすべきこと

二世帯住宅は世帯で生活空間をわけるので、家庭内別居のような冷たい印象を持つ人もいます。

特に大家族で暮らすのが当たり前だった世代の人は、「自分たちが邪魔だから二世帯住宅にされた」という感情を持つかもしれません。

これを解決するには、家族でしっかりと話し合う事が大切です。全員が望む生活スタイルを検証し、それを叶えるために二世帯住宅を作るという意識を全員が共有しなければなりません。

二世帯住宅は、各世帯が適度な距離をとって快適に暮らすためのものです。どうやったら快適に暮らせるのか、よく話し合って決断してください。

二世帯住宅を建てるタイミング

二世帯住宅を作るタイミングには、以下のようなものがあります。

親の退職

退職して家にいることが多くなったことをきっかけに、子が同居のために二世帯住宅を建てることがあります。
このとき、親が退職金で住宅資金の一部を負担することも多いようです。

親に介護が必要になった

何らかの事情で親に介護が必要になったことをきっかけに、心配した子が同居のために二世帯住宅を作るケースが見られます。

子(孫)が独立した

子(親から見たら孫)が進学や就職、結婚などで家を出たことがきっかけで、高齢世代の面倒を見るために二世帯住宅の建築に踏み切る人もいます。

登記方法にも注意!

二世帯住宅の登記には以下のパターンがあります。

単独登記

1人の名義で二世帯住宅の所有権を登記すること。

共有登記

複数人の名義、例えば高齢世帯と若い世帯それぞれの世帯主で二世帯住宅の所有権を登記すること。

区分登記

二世帯住宅をそれぞれの世帯に分けて、それぞれの世帯主が単独でその世帯の所有権を登記すること。

従来は多くの業者が区分登記を推奨してきました。親子2人の名義で住宅ローンが組めて、不動産取得税や固定資産税も安くなるからです。
しかしに2013年に法改正があり、区分登記された二世帯住宅においては前述の「小規模宅地の特例」が使えなくなりました。
二世帯住宅を建てるときは、区分登記を避けるのが無難です。

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5.まとめ

二世帯住宅には様々なメリットがありますが、建てる前にしっかりと家族で話し合わないと家族の仲が悪くなることがあります。
また、二世帯住宅を区分登記すると相続のときに税制上不利な扱いを受けることがあるので注意してください。

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