愛知・名古屋近郊における【豚熱】の発生状況まとめ

現在、国内の一部地域の飼養豚等において、豚熱(CSF/旧称:豚コレラ)の発生が確認されています。
この記事では、豚熱の概要と、愛知県内における発生状況を解説。
人への影響などもまとめているので、豚熱がどういったものかよく分からないという方はぜひ参考にしてみてください。

豚熱とは

豚熱とは、CSFウイルスによって起こる豚やいのししの熱性伝染病のことです。
まずは、豚熱がどういった病気で、どのような影響があるのかという点について詳しく見ていきましょう。

豚熱の概要

豚熱はCSFウイルスによって引き起こされる熱性伝染病で、主に豚やいのししが感染する病気です。
強い伝染力と高い致死率が特徴で、感染豚や汚染物(唾液・涙・糞尿)との接触などによって感染が拡大します。
現在豚熱の治療方法はなく、発生した場合には家畜業界への影響が甚大であることから、家畜伝染病予防法における家畜伝染病に指定されている病気です。

豚熱は日本だけでなく世界各国に分布している病気ですが、北米・オーストラリア・スウェーデンなど一部の国ではすでに清浄化を達成しています。
なお豚熱は、アフリカやアジア地域で発生しているアフリカ豚熱(ASF)とは全く異なる病気です。

豚熱は人にも感染する?

豚熱は豚やいのししの伝染病であり、豚肉の摂取によって豚熱が人に感染したという事例は世界的にも報告がないことから、人に感染することはないと考えて良いでしょう。
そもそも、感染豚の肉が市場に出回るということがないため、市販の豚肉に対して豚熱のリスクを心配する必要はありません。

ただし、人の行動によって豚熱の感染被害が拡大する可能性は十分に考えられるため、対応には注意も必要です。
農林水産省では、登山者やキャンパー、その他山林内で作業する方に対して、以下のアナウンスを行っています。

  • ウイルスは土にも含まれます。靴の泥は山で落としましょう。
  • いのししを誘引しないよう残飯は持ち帰りましょう。
  • 家畜がいる施設に近寄らないようにしましょう。
  • いのししの死体を見つけたら管轄の自治体に連絡して下さい。

愛知県下における豚熱の発生状況

現在、平成4年以来26年ぶりに国内の一部地域で豚熱の発生が確認されており、発生地域の中には愛知県も含まれています。
愛知県での発生事例は平成30年9月以降18件あり、その発生日や地域などは以下の通りです。

発生日所在地飼養形態防疫措置完了日移動制限解除日
令和元年12月17日田原市豚一貫経営農場令和元年12月21日ワクチン接種地域のため移動制限設定なし
令和元年11月19日西尾市豚一貫経営農場令和元年11月23日ワクチン接種地域のため移動制限設定なし
令和元年8月31日豊田市豚肥育農場令和元年9月2日令和元年10月1日
令和元年8月9日長久手市愛知県農業総合試験場令和元年8月13日令和元年9月11日
令和元年8月9日豊田市豚一貫経営農場令和元年8月11日令和元年10月1日
令和元年7月8日長久手市豚肥育農場及びその関連1農場令和元年7月12日令和元年9月11日
令和元年6月29日西尾市豚一貫経営農場及びその属する養豚団地とその関連3農場令和元年7月9日令和元年8月7日
令和元年6月12日田原市豚一貫経営農場令和元年6月16日令和元年7月15日
令和元年5月17日田原市豚一貫経営農場及び隣接する1農場令和元年5月23日令和元年6月21日
平成31年4月22日瀬戸市豚一貫経営農場平成31年4月24日令和元年5月23日
平成31年4月21日田原市豚一貫経営農場及びその関連2農場平成31年4月25日令和元年5月24日
平成31年4月10日瀬戸市豚一貫経営農場平成31年4月15日令和元年5月23日
平成31年3月29日田原市豚一貫経営農場平成31年4月2日令和元年6月21日
平成31年3月29日瀬戸市豚一貫経営農場平成31年4月3日令和元年5月23日
平成31年3月28日田原市豚一貫経営農場及び当該農場が属する養豚団地平成31年4月5日令和元年5月24日
平成31年3月27日瀬戸市豚一貫経営農場平成31年4月3日令和元年5月23日
平成31年2月13日田原市豚一貫経営農場及びその分場平成31年2月24日平成31年3月25日
平成31年2月14日田原市豚一貫経営農場(2例目が属する養豚団地及びその関連2農場)平成31年2月24日平成31年3月25日
平成31年2月6日豊田市豚一貫経営農場平成31年2月12日平成31年3月13日
平成31年2月6日田原市豚一貫経営農場(1例目の疫学関連農場)平成31年2月10日

まとめ

豚熱は豚・いのししの伝染病であり、仮に感染豚の肉を食べたとしても人体への影響はありません。
また現在は豚へのワクチン接種が行われており、このワクチンについても人の健康には影響がないと農林水産省よりアナウンスされています。
わたしたち消費者は、デマや噂などに流されず、正しい情報に基づいて冷静に行動することが大切です。

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