不動産投資は他の金融商品にはないメリットがあります。毎月安定した収入が入ってきやすく、不動産を担保に比較的資金の調達が容易という特徴です。このようなことから近年では会社員を続けながらも不動産投資を始めることも可能になってきています。そこで今回は不動産投資の魅力について解説していきます。
「資産ビジネス」であること
多くのビジネスは「労働集約型」であり、時間と収入が比例しています。副業として近くの店舗でアルバイトをする場合は時間と給与が比例しているのはもちろんですが、たとえば、手作りのグッズを作ったり、PC作業を請け負ったりなど空き時間を活用した副業についても基本的には、労働時間と収入は比例関係にあります。いかに、高単価な作業ができるか、が工夫のポイントとなります。
一方、不動産投資は物件が取得でき、入居者が確保できれば、そのあとは何もしなくても、家賃収入として安定的に毎月見込めることになります。
「借入」をして投資できる
株式投資や他の投資の場合、金融機関からそれを目的とした借金をすることはできません。しかし、不動産投資であれば買い入れる不動産を担保にした借り入れが可能です。手元に投資資金が100万円あれば、株式投資の場合100万円しか購入できないのに対し、不動産の場合は100万円を頭金にして2,000万円の物件を買うということが可能になるのです。
購入する物件を担保にお金を借りたとしても、毎月の家賃収入を返済に充てることができます。融資金額、金利、取得物件の利回りといった条件によっても変わりますが、状況によっては家賃収入から借入金の返済を差し引いたとしても、手残りがあることがあります。
同じように不動産を担保にして借り入れを行う住宅ローンの場合は、住宅そのものからは収益は発生せず、毎月の給与から支払うことになります。しかし、不動産投資の場合は不動産から発生する家賃収入から毎月の返済に充てられるのです。極端に言えば、年間の所得が少なくても、収益力のある不動産を購入することができれば融資が受けられます。
例えば2000万円の家賃の年間家賃が160万円だとすると、年間利回りは160/2000=8%となりますが、実際に自分が手出しするお金に対する利回りは160/100=160%にもなります。このように借入をすることによって利回りが20倍にもなることを「レバレッジ」といいます。これが不動産投資の大きな魅力のひとつになっています。
中長期的に安定した運用が可能であること
他の投資でもレバレッジを効かせることはできますが、リスクとそれに対する十分な知識を必要とします。例えば、FXやCFD、先物取引などは証拠金とよばれる投資資金の一部を預け入れることで大きな規模の運用が可能です。株式投資でも信用取引を利用することで自己資金の約3.3倍まで運用ができます。
しかし、これは中長期的に所有している不動産から収入が得られる資産を借り入れという、他人資本を組み入れる運用方法とは大きく異なります。
FXや株の信用取引のレバレッジは他人資本ではなく、「売買損益の差額分だけを支払う」という差金取引を元にしており、そのための保証金を先に拠出する、という形でのレバレッジとなっています。国内FXは25倍までレバレッジをかけることができますので、保証金10万円に対して、250万円分の投資ができます。相場が自分の予想通りにいけば大きい利益を手にすることができますが、逆の方向に進んだ場合は保証金をまるごと取られるばかりか、それを超えた大きな損失を被ることがあります。また、予告なく保証金の割合を上げられたり、追加での保証金を求められるということもあります。
不動産投資においては、相場の動きによって、収入や資産が大きく変動するといった要素は少なく、比較的安定して運用することができます。
不動産投資って本当に「不労所得」?
不動産は資産ビジネスであることから、「不労所得」とも言われます。たしかに、満室になった後は、何もしなくても毎月家賃が振り込まれますので、「不労所得」という言葉はピッタリ合う気がします。
一方で、では、全く労働しなくてもできる「無労所得」なのか?というと、そうではありません。まずは入居者がいなくては話になりませんから、入居者を獲得するためにいろいろ施策をする必要がでてきます。
そして、不動産業界は収益を求めて多くの人たちがしのぎを削る競争の激しい業界でもあります。その外にも、様々な規制や法律、税金が存在します。それらについて、十分な知識を得て進める必要があります。どんなに安全マージンをとって経営したとしても、投資である以上はリスクが有り、最悪、破産する可能性もあります。そうならないように、勉強する時間をしっかりとかける必要があります。
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