【ダクトの場所がトラブルに?!】物件探しの前におさえておきたい飲食店の内装工事について

飲食店を開業するときの重要な要素の一つが店舗。お店の料理やサービスにマッチした場所と雰囲気を作り出すことが必要です。しっかりと物件を選び、いろいろな工夫を凝らして内装を仕上げげたいところですが、最低限守らなくてはならない法律や注意するべき点があります。開業するに当たって消防署の許可を取る必要があり、許可が下りないような内装だと営業ができなくなりますし、改装が必要になると開業費用が膨らむことにもなります。ここでは飲食店の内装工事について法律による内装制限と排水、排気の方法について最低限知っておきたいことをご紹介します。

内装制限とは?

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内装制限は建築基準法と消防法が規定している建築物の内装に関する制限のこと。建築基準法は、建物内での火災の発生を想定して、建物内部の延焼を防ぐ目的で規定が作られています。建物の構造(耐火建築物か、準耐火建築物(イ)か、準耐火建築物、それ以外か)や使用用途(飲食店なのか、病院なのか、倉庫なのか)、何階建てなのか、窓はあるか、火を使う設備・器具があるか、と建築物の広さによって居室、通路や階段に使う資材の材質を定めています。防火区画がある建物や地下街に関する規定もあります。制限の内容は壁と天井に使う材質について難燃性のもの、準難燃性のものを使うこと、というような制限と、スプリンクラーの設置や排煙設備の設置などにより制限を緩和することができるというような規定があります。

次に消防法の内装制限ですが、消防法は火災予防、消火を目的としている規定です。例えばお店に使うじゅうたんやカーテンなどの防炎性能を定め、合格したものを使用することを定めています。

2019年10月に法改正があり、150㎡未満の飲食店に関しても消火器の設置が必要となる場合の規定が設けられました。飲食店の物件を探す際、必要な広さを満たした上でどのような構造物なのかを確認して建築基準法、消防法による内装制限がどのように適用される物件なのかを確認します。居抜き物件も同様に必要な設備がそろっているのか、どの程度の改装が必要となるのかまでを計算する必要がありそうです。

排水について

排水も重要な問題です。飲食店において調理場の床を水で掃除することができるような設備にするか、水を撒かないで拭き掃除ですます施設にするかを決める必要があります。水を撒いて掃除ができるようにするためには排水溝を造り、床はコンクリートなどで防水効果のある床材にするなどの工事が必要になります。1階にある物件、2階以上の階にある物件では洩れたあとの被害度も違ってくるため、工事の程度も違うことから費用も大きく変わってきます。油を使う頻度が多い、消毒するために液体を使いたい、などお店の維持管理のしかたも含め慎重に検討しておく必要があります。

排気について

排気は料理の匂い、煙を排出するためには必要な設備です。排気のためにダクトを設置することが一般的ですが、ダクトにも温度差を調節するための空調ダクト、調理の匂いや水蒸気を排気するための厨房排気ダクト、換気のためのダクト、煙を排出するための排煙ダクトなどさまざまな種類があります。提供する料理や調理の仕方、店舗の広さ、換気の仕方、空調の程度などによって空調と排気の程度を設計する必要があります。

ダクトは外側まで伸ばすことになれば隣接した建物に迷惑がかからないよう、ビルのように屋上までダクトを延長して設置することを迫られることがあります。屋上までダクトを延長する場合、工事費用は数百万円にも及ぶことも。物件選びの際、空調、排気、吸気がきちんと機能するのかどうか、追加の工事が必要なのか、どれくらいの費用がかかるのかを確認しないと後で大変なことになってしまいますので注意しましょう。

不動産業者・内装工事会社・消防署との相談が大切

ここまで法律による内装制限によって設置しなければいけない設備があること、厨房の排水、排気ダクトの程度などでの考慮点があることをご紹介しました。物件選びの際、内装制限があることを知らないと後々費用が必要となったり、最悪営業ができないということが起きてしまいます。そうならないようにするためにも以下の4つを行うと良いでしょう。

・物件選びの段階から不動産業者に内装制限・排水・排気についての情報を確認しておくこと

・飲食店の内装工事に経験が豊富な施行業者を探して、作り上げたい内装を伝えどのような物件なら実現可能なのかどうかをはじめから相談すること

・物件を実際に確認すること

・消防署にも相談に行くこと

あらかじめ問題点や回避策を分かった上で物件を選び、内装工事の発注を進めていきましょう。

まとめ

今回は飲食店の内装工事で注意すること、知っておきたいことをご紹介しました。様々な規定や内装工事のノウハウに詳しくないと、後から取り返しのつかないことになります。信頼できる内装業者を探す、消防署や知見のある方に相談できる体制を作っておく、などの準備をして臨みたいものですね。