【寒くなるまえに】自宅で暖かい冬を過ごそう!住宅断熱について

住宅断熱がしっかりしていると暖房が効きやすく快適な冬を過ごせます。
室温に加えて、湿気や空気の汚れなどにも気を配るとなお良いでしょう。
ここでは住宅断熱について詳しく解説していきます。

住宅の断熱の大切さ

住宅断熱の有無で、住み心地に大きく差が出てきます。
住宅断熱があれば、暖房器具を使って暖めた空気が家の中全体に広がるほか、暖房器具を設置している部屋以外も暖かいです。
特定の部屋を暖めるのではなく家全体を温めることができるため、家全体のレイアウトの自由度も高くなるでしょう。
吹き抜けなどのオシャレなレイアウトにもできます。
外に熱が逃げにくいため、僅かな暖房でも快適な室温を保つことが可能です。
しかし、住宅断熱がないと暖房で室内を暖かくしても、すぐに熱が外に逃げてしまいます。
そのため、暖かさを保つためのエネルギー消費が激しいです。
住宅断熱のある住宅とそうでない住宅で、冬場の電気代や石油代にも差がでてきます。
1年間だけで見ればそれほど大きな差でなくても、何十年も積み重なればかなり大きな差です。
注文住宅を建てる際に、高断熱住宅にすれば一般の住宅と比べて費用が高くなります。
しかし、10年から15年程度の冷暖房費の節約分が、それを上回ることも多いです。高断熱住宅にすればトータルで見てお得ということになるでしょう。
健康面でも、住宅断熱の有無で影響が出てきます。
住宅断熱がない住宅だとリビングなどでストーブを使用して温かい状態を保ち、トイレや浴室などはかなり寒い状態になるでしょう。
そのため、身体が急激な温度変化に晒されることになります。
突然寒い場所に行くことで、ヒートショックを起こし、心臓発作や脳卒中などの原因になってしまうケースも少なくありません。
また、同じ家の中でも湿度の違いが生じやすく結露が発生しやすいです。
カビやダニなどの影響で健康を害すこともあるため、注意すべきポイントになります。

【住宅断熱とは①】外張り断熱とは


外張り断熱は、木造住宅の断熱によく使われる断熱工法です。
柱や屋根などの構造部分の外側に断熱材を張って家全体を覆うようにします。
外張り断熱は隙間なく覆うことができるため、高い断熱効果が得られることが特徴です。
また、柱の外側で断熱することから、壁の中も屋外の温度よりも室内の温度に近い温度に保つことができます。
そのため、結露の発生を防止できる点も外張り断熱の大きなメリットです。
外張り断熱をした場合、通常ならデッドスペースになるはずの柱の間の空間に棚を設けるなどして、スペースを有効活用することもできます。
小屋裏に住空間や収納スペースを作ることも可能です。
木造住宅の場合には、外張り断熱の他に充填断熱工法というやり方を採用する場合もあります。
これは、柱と柱の間に断熱材を詰め込むやり方です。
柱の部分は断熱されないため、外張り断熱よりも断熱効果は弱まってしまいます。
敷地がかなり狭い場合、外張り断熱工法ができず充填断熱工法を選ぶ場合もあります
寒冷地だと外張り断熱工法と充填断熱工法を併用することも多く、外張り断熱とよく似た名称の断熱工法として外断熱工法というものもあります。
これはコンクリート造の建物で行う断熱工法です。
コンクリートの外側に断熱材を設置して、コンクリートは熱容量が大きいため、室内で暖房したときの熱を吸収し断熱材により外に逃がさないようにする仕組みです。
外張り断熱工法とは大きく異なるため、混同しないように注意しましょう。

【住宅断熱とは②】断熱したら湿気も貯まる?


冬の寒い時期に暖房で室内を温めると窓に結露が顕れるでしょう。
結露は室内と屋外との温度差が原因で起こります。
空気中に含むことのできる水蒸気の量は、気温が高いほど多く、冷たい空気には少しの水蒸気しか含むことができません。
冷やされることで、気温が下がると含みきれなくなった分の水蒸気が水として出てくるのが結露です。
結露は窓に出てくるのが目立ちますが、壁の内部にも内部結露という形で結露ができています。
冬の場合には、外側に近い部分で発生しやすく、逆に屋外が暑く室内で冷房を使用する夏は内側に近い部分で発生しやすいです。
この内部結露はあまり目立ちませんが、住宅の寿命を縮めてしまうこともあるため、軽視できません。
湿気が多い場所はカビが発生しやすく、気づかない間に家を蝕んでいきます。
内部結露により柱や土台が大きなダメージを受けてしまうと、改修費用はかなり高くついてしまうでしょう。
カビの胞子が健康に害を及ぼすこともあるかもしれません。
簡単にできる対策法としては、壁紙をビニール製のものにする方法が挙げられます。
ビニールなら湿気を通しません。
窓と同じように結露が付着しますが拭き取ればそれで済みます。
除湿機を使用したりエアコンの除湿機能を使ったりするのも良いでしょう。
5分程度換気をするだけでも、湿気を外に出せるので結露を防止できます。
これから新築住宅を建てる場合には、壁と断熱材の間に防湿シートを張るのがおすすめです。
また、外張り断熱工法なら柱も含めて外側からすっぽりと断熱材で覆われるので、内部結露ができにくいです。

【住宅断熱とは③】暖房するなら、換気も大切


室内で暖房器具を使用しているときには、ドアや窓を閉めた状態にしておくでしょう。
密閉された空間なら暖房が効きやすいです。
しかし、長時間にわたって暖房器具を使用するときには換気も行わなければなりません。
特に石油ファンヒーターなど、石油を使用する暖房器具を使っている場合、空気中にある酸素が使われています。
使われた酸素は二酸化炭素に変化するため、酸素濃度が減っていき、代わりに二酸化炭素濃度が濃くなっていくのです。
人間は呼吸により体内に酸素を取り入れることで生命を維持しているため、人体に悪影響を与えてしまいます。
また、二酸化炭素よりももっと恐ろしいのは一酸化炭素です。
一酸化炭素は、不完全燃焼を起こしたときに発生する気体で、非常に強い毒性があります。
一酸化炭素は血液中に含まれるヘモグロビンと結びつきます。
ヘモグロビンは本来であれば酸素と結びついて酸素を全身に運ぶための役割を果たすものですが、一酸化炭素と結びつくことで、酸素と結びつけなくなり全身の細胞に酸素が運ばれなくなってしまいます。
一酸化炭素が空気中に0.05パーセント以上含まれている中にいると、めまいや頭痛などを起こし、死亡に至るケースも少なくありません。
命は助かっても後遺症をもたらしてしまう可能性があります。
冬の寒い時期になると、暖房器具が原因で、一酸化炭素中毒の事故のニュースが報じられることがよくあるでしょう。
一酸化炭素はニオイなどもなく気づきにくい点にも注意が必要です。
就寝時に暖房器具をつけっぱなしにしていて、一酸化炭素中毒になってしまう例もあるため、必ず消してから寝るようにしましょう。

【住宅断熱とは④】「目張り」って効果あるの?


目張りというのはマスキングテープなどを貼って隙間を埋めることです。
古い住宅の場合には窓を閉めても僅かな隙間が空いてしまうことがあるでしょう。
また、日本の住宅は窓のサッシがアルミでできているものがほとんどです。
アルミは熱を伝えやすく、冬の寒い時期には外から冷気がどんどん伝わってきます。
目張りをするときには、マスキングテープや隙間テープ、ビニールシートなどを用意しましょう。
100円ショップでも購入可能なので、手に入れやすいです。
冬の寒い時期だけ窓を完全に覆ってしまいたいときには、窓全体にビニールシートを被せて周囲をマスキングテープで固定しましょう。
最初に上部を止めてから、右利きなら右回りに止めるとやりやすいです。
換気などのため、窓を開ける必要があるときには、窓枠に隙間テープを貼ります。
このとき、ほこりやゴミなどがあるとよくくっつかないため、あらかじめ掃除をした上で貼るようにしましょう。
また、マンションなどではドアに郵便物を入れるための穴が開いているところもあるかもしれません。
郵便受けを玄関の外に設置していて、ドアに付いている穴を使用していない場合には目張りをすると断熱性が高まります。
窓と違って小さいため、ビニールシートで覆ってマスキングテープを貼るのも簡単です。
マスキングテープだけを貼って塞いでもいいでしょう。
隙間の状況にもよりますが、目張りで塞ぐことで暖房費を節約できることも多いです。
暖房器具をつけてもなかなか室内が暖かくならないと感じているのであれば、目張りをしてみましょう。

暖房器具と注文住宅

暖房器具は置く場所を特に深く考えず、開いているところに設置する人が多いでしょう。
しかし、暖房器具は設置場所により暖房効率に差が出てきます。
これから注文住宅を建てようとしている人は、設計段階で暖房器具の設置場所を決めておくのが望ましいでしょう。
ファンヒーターの場合には、窓の近くに設置すると暖房効率が上がります。
通常空気が暖められると上の方に行きますが、窓の近くは外からの冷気が入って来やすいため、上下で温度差が小さくなります。
筒状の形をした対流型のストーブなら、なるべく部屋の中心に置くようにしましょう。
熱を全方向に放出するので、真ん中に置けば部屋全体が温められます。
部屋の隅の方に置くと、暖房効率が悪くなるだけでなく火事の危険性も高まるため注意しましょう。
最近ではオイルヒーターを使っている家庭も多いでしょう。
オイルヒーターは、窓の下辺りに置くとすきま風をブロックするような形になり、暖房効率が上がります。
ただし、人が頻繁に出入りするリビングのような場所にはあまり向きません。
寝室などで使用するのに向いています。
また、ホットカーペットを床に敷いている家庭も多いでしょう。
ホットカーペットは床全体に敷くため、設置場所による暖房効率の違いはあまりありません。
しかし、設置の仕方に工夫を凝らすことで暖房効率を上げられます。
そのまま床に敷くのではなく、床に断熱シートを敷いて、その上にホットカーペットを敷きましょう。
そうすると熱が逃げにくくなり、暖かさが持続しやすいです。

まとめ

住宅の断熱工法は外張り断熱だと、室内を快適な温度に保ち、湿気からも守ることができます。
目張りなども行うとさらに効果的です。
暖房効率が良ければ寒い冬も快適に過ごせて、光熱費も安く済むでしょう。

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