住宅購入の予算、みんないくらで考えてる?967人のリアルな数字

「予算はいくらで考えていますか?」

住宅展示場に行くと、最初に必ずといっていいほど聞かれるこの質問。でも正直、「まだちゃんと考えてないんだよな……」と思いながら答えた経験がある方も多いのではないでしょうか。

あるいは、「3,000万円くらいかな」と何となく答えてみたものの、その根拠が自分でもよくわからない——そんなケースも珍しくありません。

今回は967名のアンケートデータをもとに、「みんな住宅購入にいくらの予算を考えているのか」を年代別に掘り下げてみます。自分の感覚が「普通」なのか「高め」なのか「低め」なのか——データと照らし合わせながら確かめてみましょう。

調査の概要

–        対象: 住宅購入を検討している、または過去に検討したことがある男女

–        回答者数: 967名

–        調査方法: インターネットアンケート

–        質問形式: 単一回答(住宅購入の予算総額のめやす)

選択肢は「2,000万円未満」から「5,000万円以上」まで7段階と「まだ決めていない」の計8択。それぞれ何%の方が選んだのか、見ていきましょう。

まず驚いた数字:4人に1人が「まだ決めていない」

住宅購入の予算帯(n=967)

全体の23.1%、つまりほぼ4人に1人が「まだ決めていない」と回答しています。

「住宅購入を検討している人なのに、予算を決めていないの?」と思われるかもしれません。でも実はこれ、とても自然なことです。

住宅購入は情報収集と並行して予算感が育っていくもの。「いくらの家が買えるか」が分かるのは、銀行の事前審査を通ってから、あるいはファイナンシャルプランナーに相談してから、という方がほとんど。「まだ決まっていない段階で情報収集をしている」というのは、むしろ購入プロセスの自然な流れと言えます。

「まだ決めていない」の割合 年代別(n=967) 

年代別に見ると、この「まだ決めていない」の割合が非常に大きく変わります。30代が11.8%と最も低く、年代が上がるにつれて増えていく傾向があります。50代26.4%、60代30.9%、70代以上に至っては40.4%——高齢世代ほど「未定」が多いのは、住み替えや購入計画の複雑さが増していることの現れかもしれません。

予算を決めた人たちの分布:実は「正解」がない

では、予算を決めている744名(76.9%)はどのような金額帯を考えているのでしょうか。

予算帯割合(予算決定者ベース)
2,000万円未満12.9%
2,000〜2,500万円未満11.8%
2,500〜3,000万円未満14.0%
3,000〜3,500万円未満14.8%
3,500〜4,000万円未満15.6%
4,000〜5,000万円未満14.4%
5,000万円以上16.5%

この表を見てまず気づくことがあります——どの帯も10〜17%程度で、極端に多い帯も少ない帯もないのです。

一般的なイメージでは「3,000〜4,000万円くらいが一番多い」と思われがちですが、データは意外な事実を示しています。最も多い帯は「5,000万円以上」(16.5%)であり、次が「3,500〜4,000万円未満」(15.6%)です。逆に最も少ないのは「2,000〜2,500万円未満」(11.8%)。

全体の中央値を概算すると約3,250万円、平均は約3,548万円。ただし「分布がフラット(均等)」という特徴は、「住宅購入の予算には一つの正解がない」ことをそのまま表しています。地域によって土地値が大きく違う日本では、同じ「家を買う」行為でも必要な金額がまったく異なるため、分布が広がるのは当然のことでもあります。

大きく3つの層に分けると、次のようになります。

–        3,000万円未満層: 38.7%(3人に1人強)

–        3,000〜4,000万円層: 30.4%(約3人に1人)

–        4,000万円以上層: 30.9%(約3人に1人)

ほぼ3等分に近い形で、どこかの層が「主流」とは言いにくい状況です。「みんな3,000万円台で考えているんだろう」という思い込みは、データが静かに否定しています。

年代別でわかる「予算の考え方のちがい」

住宅購入予算の面白いところは、年代によって考え方がまったく異なることです。

30代が最も「具体的」

30代(N=211)は、未定率11.8%と全年代で最も低く、最も予算を明確にしている世代です。最多の予算帯は「4,000〜5,000万円未満」の17.5%。子どもの誕生や進学に備えて住宅を探し始める年代だけあって、「いつまでに、いくらで」という具体的な計画を立てやすい時期と言えます。

住宅ローンの返済期間を長く取れることも、30代の強みです。35年ローンを組んでも完済が65歳前後になる計算で、「無理のない範囲でなるべく良い家を」という気持ちが、やや高めの予算設定につながっているのかもしれません。

20代は「3,500〜4,000万円」が最多

20代(N=61)でも、最多の予算帯は「3,500〜4,000万円未満」の24.6%。若い世代が高めの予算を想定しているのは、昨今の住宅価格上昇の影響もあるでしょう。「家を買うならこのくらいかかる」という肌感覚が、世代によってアップデートされてきていることが読み取れます。

40代は「3,000〜3,500万円」が中心

40代(N=281)かつ予算を決めている方の中で最多の予算帯は「3,000〜3,500万円未満」(15.7%)。30代よりやや予算帯が下がる傾向があります。子育て費用や教育費が増える時期でもあり、住宅以外の支出とのバランスを取りながら現実的な予算を設定している様子が伝わってきます。

60代の「5,000万円以上」が18%という驚き

年代別のデータで特に目を引くのが60代(N=149)です。予算を決めている方の中で、最多の予算帯は「5,000万円以上」の18.1%。これは、他の年代の同帯(20代8.2%、30代13.7%、40代13.2%)と比べても際立っています。

60代の住宅購入は、若い世代とは異なる文脈が多くあります。現在の自宅を売却した資金で新居を購入する「住み替え」のケースでは、売却益が新居の資金源になるため、予算規模が大きくなりやすいのです。また、老後のために環境を整えたい、二世帯住宅に建て替えたいといった動機も、規模の大きな購入につながることがあります。

50代・70代以上は「2,000万円台」も多く

50代では「2,000万円未満」が14.7%と全年代で最高水準。70代以上の最多帯は「2,500〜3,000万円未満」(22.2%)です。高齢になるほどローンを組める期間が短くなるため、自己資金の範囲内で収まる金額感を選ぶ傾向があります。

「まだ決めていない」は悪いことじゃない

データの話に戻りましょう。全体の23.1%を占める「まだ決めていない」層——この方々は、なんとなく先送りしているわけではなく、情報収集の段階にいることが多いと考えられます。

住宅購入の予算を決めるには、いくつかのステップが必要です。まず「自分がいくら借りられるか」を金融機関に確認すること。次に「毎月いくら返済できるか」を家計から逆算すること。そして「希望エリアの相場はいくらか」を実際の物件情報で確認すること——この3つが揃って初めて、現実的な予算が見えてきます。

これらを全部やってから住宅情報を見始める方は少なく、多くの方は「なんとなく見始めて、だんだん予算感が固まってくる」という順番を歩みます。調査で「まだ決めていない」と答えた方の多くは、まさにこのプロセスの途中にいるのでしょう。

「3,000万円の壁」は存在するのか?

よく「住宅購入は3,000万円が一つの壁」と言われます。実際のデータはどうでしょうか。

予算を決めた人の中で、3,000万円未満が38.7%、3,000万円以上が61.3%。確かに3,000万円を超えると選択肢の幅が広がるという意味では「壁」と言えなくもありませんが、3,000万円未満の方も4割近くいることを考えると、それほど絶対的な数字でもない印象です。

むしろデータが示しているのは、「住宅購入の予算は2,000万円台から5,000万円超まで幅広く分布している」という事実です。「自分の予算は低すぎる」「高すぎる」と心配する必要はなく、それぞれの事情に合った選択をしている人が確かに存在する——そのことが、このデータから読み取れます。

まとめ——予算に「正解」はない、でも「基準」は作れる

今回の調査から見えてきたのは、住宅購入の予算に「これが標準」というものはなく、各自の収入・貯蓄・ライフプランによって大きく異なるということです。

ただ、一つ参考になる数字を挙げるとすれば、予算を決めている人全体の中央値が約3,250万円、平均が約3,548万円という点。「自分の予算感がどのくらいの位置にあるのか」を把握するための目安として使ってみてください。

30代が最も未定率が低く具体的な計画を持っているというデータは、「住宅購入の検討を深めていくうちに予算が固まってくる」という普遍的なプロセスを示しています。今の段階でまだぼんやりしていても、焦ることはありません。

大切なのは、「漠然とした金額」から「根拠ある予算」に変えていくこと。そのためにまず動けるのが、金融機関への事前相談と、希望エリアの相場確認です。

次回は、住宅購入を考える人たちが「土地探しをどう進めているのか」——先に探す派と後から探す派、それぞれのリアルな行動パターンを見ていきます。

本記事は、住宅購入を検討する男女967名を対象に実施したインターネットアンケート調査のデータをもとに作成しています。予算の中央値・平均は各価格帯の中間値を用いた概算です。

《完成済み》
DUPレジデンス
フレスト一社駅
2,680万円~
《完成済み》
発電シェルターハウス
E-LOOP豊田市前山町
3,280万円~
《完成初お披露目》
平屋回帰
豊明市栄町西大根Ⅱ
4,080万円
《ハーフオーダー》
平屋回帰
刈谷市泉田町II
4,480万円~