名古屋の不動産投資　メリット・デメリット

東海地方の中心地である名古屋市。2027年に開業予定であるリニア中央新幹線もあり、不動産投資の候補地として注目が高まっています。今回は名古屋における不動産投資のメリット・デメリットを説明していきます。

名古屋が期待できる理由

大手企業

愛知県は製造業を中心とした大企業が沢山あるエリアです。愛知県に本社がある上場企業の売上高をみると相当な金額であることが分かります。名古屋には愛知県全体に占める事務所のおよそ40％があり、ビジネスが活発に行われている場所であるといえます。

チェーン店本部

外食業や小売りのチェーン店本部も名古屋にはたくさんあり、エリア内の需要も多いことが分かります。

人口動態

令和元年の自然増減数は4,633人の自然減。しかし、これは日本全体の流れでもあります。社会増減数は11,829人の増加となり、自然増加数と社会増減数を足した人口増減は7,169人の増加です。

（名古屋市HP）

転入数および社会増減数は昭和56年以降で最大です。名古屋市は未だに人口が伸び続けるエリアです。

（名古屋市HP）

教育機関の多さ

名古屋市内には数多くの大学のキャンパスがあることから、若い世代も多く住んでいる事も分かります。

住環境

名古屋市が行った平成30年度第57回市政世論調査によると、名古屋は住みやすいと思う人は約9割である89.2％でした。住みやすい理由として「買い物をする場所が近くにあって便利」（69.1％）「交通の便が良い」（65.1％）「住環境が良い」（39.3％）があげられています。

名古屋の不動産投資の表面利回り平均

名古屋市にある収益不動産の表面利回りの平均は以下のようになりました。

広さ別

タイプ別

年数別

各種収益不動産サイトなどから独自調査

名古屋の不動産投資のメリット

高所得者の住民が多く住んでいるエリアである

愛知県は全国的にみても高所得者が多いエリアです。内閣府が発表している平成27年度の県民経済計算において、1人あたりの県民所得は東京都に次いで2位です。

東京都と比べるといささか金額の差は大きいですが、地方都市の中で言えば高所得者が多い場所です。愛知県の県庁所在地である名古屋市ともなれば、高所得者の入居も高く見込めます。高所得者は家賃の滞納リスクが低いため、不動産投資家にとってはメリットです。

リニア新幹線が2027年に開通することによる都心までのアクセス短縮

名古屋が不動産先として有望だと考えられている一つの理由がリニア中央新幹線の開通予定です。リニア中央新幹線は2027年度の開通を目指しており、工事や調整が続いています。路線が開通すれば、東京都にある品川駅と名古屋駅が約40分で結ばれます。現在の新幹線のぞみでは約90分かかるため、大幅に短縮されます。

不動産投資では、オフィスまでの時間を30分という目安で評価することがあります。東京まで40分で行けるようになるのであれば、名古屋の評価も上がり賃貸需要が増加することが見込めます。

コロナ禍でオフィスワークからテレワークに移行した、首都圏勤務している人の住居の候補地としても選ばれる可能性もありますし、近隣の名古屋以外のエリアから利便性を求めて名古屋市に住む可能性も増えてくるでしょう。住宅の需要が増えれば住宅は値上がりするため、名古屋は不動産の値上がりも期待できます。

人口の増加による住宅需要の拡大が見込める

名古屋は直近10年間で人口は増加傾向にあります。今後、人口が減る局面になるのは全国的に避けられませんが、リニア中央新幹線の存在を加味すると名古屋は比較的影響を受けないエリアになりそうです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（名古屋市HP）

令和2年国勢調査によると、2015年から2020年までの名古屋市の人口は1.6％増。全国平均が0.7％減となっており、名古屋市の人口は平均に比べて高い数値で移行しているのが分かります。人口が拡大しているエリアは住宅需要が見込めます。

・空室率が低い

・物件価格の上昇が見込める

人口が増加傾向であるため、これらのことが期待できるため、名古屋での不動産投資はメリットがあるといえます。

東京、大阪、神奈川に比べてお買い得

日本で一番不動産が高いエリアは東京都です。愛知県は所得が高い割には不動産価格が安くなっています。東京都は別格としても他の地方都市である神奈川県よりも963万円、大阪府よりも343万円低くなっています。

　公共財団法人　東日本不動産流通機構　http://www.reins.or.jp/library/2021.html

中古不動産の平均面積を見てみると神奈川県と大阪府は60㎡台であり、東京都は60㎡未満です。愛知県は約75㎡であり、どのエリアの住宅よりも広いことが分かります。人口が増加しているエリアで、物件取得費が割安になっており、お買い得に取得することができるといえます。

名古屋不動産投資のデメリット

「名古屋市内」がすべて便利なわけではない

名古屋市内でも交通の利便性がエリアによって大きく変わります。中区、中村区といった市の中心部であればJRだけでなく、地下鉄もあることから交通の利便性は高いといえます。一方、区によっては「これが名古屋市内？！」と思うような森の中、というエリアも。住所だけで絞り込むのではなく、ある程度の土地勘をもって物件を探す必要があります。

エリアごとに特色があるため見極める必要がある

名古屋市全体の人口は増えていますが、市内でもエリアによって状況は異なります。北西部にある中村区は一時期20万人を超える大規模な区でした。かつては多くの労働者が住んでいた街ですので、下町の雰囲気を残しているところも多く存在しているエリアです。一方、名古屋駅の東側ということもあり、商業ビルなどが多く建ち並んでいます。

東部にある名東区は名古屋市の中でもトップクラスの新興住宅地です。毎年1万人を超える人が区内に転入しており、今後も人口増加が期待できるエリアでもあります。子育て支援のイベントやサポートも多く、インフラも整っているため子育て世代にも人気です。

このように実際に投資するエリアによっても特徴は異なります。どのような人に賃貸需要があるのかを見極めずに不動産投資を行うと空室リスクが発生する可能性がありますので注意画必要です。

利用している金融機関が名古屋は営業エリア外だという可能性がある

不動産投資をする上で、金融機関を利用する人は多いでしょう。金融機関毎に融資条件などは異なります。金融機関の条件の1つとしてあるのが、投資対象の不動産と融資を受ける場所が共に営業エリアというもので、エリア外になると融資を受けることが難しくなることがあります。

したがって、名古屋エリア外にお住まいの方であれば、金融機関の選択肢が限られてきます。いつも利用している金融機関が使えない可能性があるため、前もって準備をしておく必要があります。

名古屋の不動産投資　金融機関

名古屋市内にある金融機関のある主な支店です。これらの支店であれば、名古屋市内の物件については、すくなくとも「エリア外」という判断をされることは少ないかもしれません。

もちろん、不動産ローンに積極的な金融機関・支店とそうでないところがあり、また、審査基準は様々ですので、名古屋市内に立地しているからといって利用できるというわけではありません。

以上が、名古屋での不動産投資に関するメリット・デメリットとなります。人口は増え続けるのに対して、東京、神奈川、大阪に比べれば割安感があるということで、今後投資対象として人気が出てくる可能性が充分にあります。人気が出てしまうと物件価格も上がりがちですので、興味のある方は早めにご検討してみてはいかがでしょうか？

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