“アポ電”による強盗被害が増加!過去の事例や愛知県の対策内容を紹介

近年、高齢者や一人暮らしの方をターゲットにした“アポ電”強盗の被害が多発しています。
この記事では、アポ電強盗の手口や実際の被害事例、また愛知県による対策内容をまとめています。
自分自身や家族が危険にさらされるリスクを防ぐためにも、効果的な対策方法をチェックしておきましょう。

“アポ電”強盗とは?

まずは、アポ電強盗に関連する実際の事件事例を紹介していきます。
またアポ電強盗の基本的な手口や対策方法もまとめているので、合わせて参考にしてみてください。

事例:東京狛江で発生した強盗殺人事件

アポ電強盗に関する事件として記憶に新しいのが、東京狛江市で発生した強盗殺人事件です。
狛江市の住宅に住む90歳の女性が殺害されたこちらの事件では、「住宅の地下に資産が保管されている」という情報が何らかの形で反社会的勢力に伝わったことがきっかけで起こったと言われています。

また逮捕された容疑者の携帯電話には他にも複数の住所が記録されており、該当する住人から警視庁に「知らない人から電話があり資産状況等を聞かれた」という相談があったことも明らかになっています。
犯人は過去に発生した中野区の強盗傷害事件とも関わりがあったことから、現在は広域強盗事件として一連の事件の関連性や個人情報の出所等の調査が進められている状況です。

警察によると、この一連の事件以降「あなたの家が強盗に狙われている」「狛江の強盗事件の容疑者が所持していたメモにあなたの家も記載されていた」等と言って資産状況を聞き出す新たな“アポ電”も確認されているとのことです。
こうした不審電話は特殊詐欺に利用される恐れがあるため、警察では「個人情報を教えないよう徹底してほしい」といった呼びかけが実施されています。

アポ電強盗の手口とは?

そもそもアポ電強盗とは、ターゲットとなる住宅に電話をかけて資産状況や家族構成を聞き出し、そのうえで住人が1人の時間帯等を狙って強盗を行う犯罪のことです。
アポ電強盗の被害件数は年々増え続けており、その被害内容もより深刻になっているのが特徴です。

アポ電強盗の主な手口として、以下のようなものが挙げられます。

  • 銀行員や警察官等を装って電話をかけてくる
  • 高齢者や女性が1人で在宅している時間帯が狙われやすい
  • 現在の所持金や個人情報を聞き出す
  • 詐欺や窃盗だけでなく、脅迫や暴行等も受けるケースも多い

アポ電強盗の対策方法

アポ電強盗から身を守るには、以下のような対策方法が有効です。

  • 1人で在宅しているときは電話に出ない
  • 電話に出てしまった場合は所持金額や資産状況を教えないよう徹底する
  • 在宅時でも留守番電話機能を設定しておく
  • 音声の自動録音等、防犯機能の付いた電話機を使用する
  • 固定電話を解約する

また警察の相談窓口につながる全国共通の電話番号「#9110」を携帯電話等に登録しておくのもおすすめです。
こちらの番号に電話をかけると、自動でその地域の管轄窓口につながる仕組みとなっており、不審電話や訪問者に関する相談を行えるようになっています。
緊急の場合は「110番」、緊急の対応を必要としない相談は「#9110番」を利用できるようにしておきましょう。

アポ電強盗に関する愛知県の対策

続いて、アポ電強盗に関する愛知県の対策状況を紹介します。

愛知県警察による取り組み

愛知県警察では、アポ電強盗をはじめとする特殊詐欺の被害防止に向け、以下の取り組みを実施しています。

特殊詐欺捜査協力報奨金制度愛知県警察の実施する「だまされた振り作戦」の協力者又は県民を対象とした特殊詐欺に関する有力情報の提供者のうち、特殊詐欺犯人の検挙に寄与した方に対し、報奨金として現金1万円が贈呈される制度です。
「STOP!ATMでの携帯電話」運動被害者をATMに誘導し、携帯電話越しに振込操作をさせる還付金詐欺が多発していることから、金融機関等と連携してATMでの携帯電話自粛を促しています。
特殊詐欺被害防止コールセンターの開設特殊詐欺の被害を防ぐため、オペレーターから各家庭に電話して、特殊詐欺の「具体的な手口」や「対策」に関する説明を行います。
特殊詐欺被害防止対策優良店舗客への声掛け等により被害を未然に防止した店舗を「特殊詐欺被害防止対策優良店舗」として認定しています。
~STOP!特殊詐欺~〇(まる)っとあいち・絆プロジェクト「家族の絆」「地域の絆」で特殊詐欺の被害者を出さない地域づくりを目指す取り組みです。継続的な活動が可能な団体・事業者による申し込みを受け付けています。

各事業の詳細はこちらをご確認ください。

名古屋市からの案内

特殊詐欺の被害件数は名古屋市でも増加傾向にあり、令和3年度の「オレオレ詐欺」被害は141件、被害額は約6億7千万円にものぼっています。
オレオレ詐欺やアポ電強盗はその手口を分かっていても騙されてしまうケースがあるため、日頃から家族とコミュニケーションをとり、家族全体で被害防止に取り組むことが大切です。
特に年金支給日等は被害が多発しやすい傾向にあることから、名古屋市では家族に電話をかける等して定期的に注意喚起を行うよう案内が出されています。

案内の詳細とポスターデータはこちらをご確認ください。

まとめ

2022年から2023年にかけて発生した一連の強盗事件では、被害範囲が東京から広島・山口と広範囲にわたっているのが特徴です。
組織の全容が明らかになるまでは、愛知県でも同様の事件が発生する可能性があると考え、より一層被害防止に向けた取り組みを強化していく必要があるでしょう。

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