愛知県知事リコール!?署名は何名分必要?もし集まったらどうなるの?

最近、一部の道府県では県知事のリコール署名を集める動きがあるようです。そこでこの記事では、リコール運動の法律的な手続きと、終了後の流れについて解説していきます。

(この記事は2020年10月21日時点の情報です)

 

リコール運動はどのようにして行われるのか

地方自治体におけるリコール運動の手順について詳しく見ていきましょう。

 

リコールに必要な署名の数

地方自治体法の第81条に記載されている、リコールに必要な署名数の計算方法は以下の通りです。

“選挙権を有する者は、政令の定めるところにより、その総数の三分の一(その総数が四十万を超え八十万以下の場合にあつてはその四十万を超える数に六分の一を乗じて得た数と四十万に三分の一を乗じて得た数とを合算して得た数、その総数が八十万を超える場合にあつてはその八十万を超える数に八分の一を乗じて得た数と四十万に六分の一を乗じて得た数と四十万に三分の一を乗じて得た数とを合算して得た数)以上の者の連署をもつて、その代表者から、普通地方公共団体の選挙管理委員会に対し、当該普通地方公共団体の長の解職の請求をすることができる。”

引用元:https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=322AC0000000067#336

 

上記を図にまとめると以下のようになります。

たとえば愛知県の場合、有権者数は約613万人ですので、リコール成立のためには約87万人の署名が必要です。

 

署名の形式と提出先

署名をすればどんな形でも良いというわけではなく、有効署名と認められるためには以下の情報が必要です。

  • 日付
  • 氏名
  • 住所
  • 生年月日
  • 捺印

 

集まった署名は1つに取りまとめられ、各市町村の選挙管理委員会へと提出されます。

その後署名の内容をもとに、選挙管理委員会が住民票と照らし合わせて本人確認を行い、署名の有効・無効を判定します。

捺印されていなかったり、字が汚くて読めなかったりする場合は無効になる可能性があります。過去にされたリコールでは署名の25%以上がそうした無効署名と判定されてしまったこともあるようです。

署名を含めたすべての流れはこのようになっています。

リコールが成立したあとはどうなる?

選挙管理委員会へ署名が提出され、リコール請求が有効であると判断された場合は、60日以内に住民投票が行われます。

都道府県知事の場合、投票の告知は少なくとも投票日の30日前に行わなければなりません。

住民投票の期限が60日以内であるため、署名提出から30日以内にはリコール請求の結果が発表されることになります。

 

その後の解散投票において有効投票総数の過半数が賛成した場合、リコールされた県知事は失職します。

もし過半数に及ばなかった場合は職務継続となり、解散投票日から1年間は再度のリコールを行うことができません。

 

リコール決定後の流れ

解散投票でリコールが決定的となった場合、知事は失職となり再度選挙(出直し選挙)が行われます。

出直し選挙による新知事の任期は以下の通りです。

 

知事自ら退職し、再選した場合 当初の任期の残任期間
リコールによって失職し、再選した場合 4年
別の候補者が当選した場合 4年

 

今回はリコールに起因する選挙であるため、リコールが成立して現職の知事が失職したのち再選を果たした場合、再任した知事の任期は新たに4年となります。なお、参考までに2019年に行われた愛知県知事選挙での大村県知事の得票率は83.32%(177万票)でした。

まとめ

県知事のリコールは「事務の監査請求」「議会の解散請求」などと並んで、地方自治だけに認められている住民の直接参政制度の一つ。わたしたちがどういう権利をもっているのか、気になった方はこの際調べてみてはいかがでしょうか。