住宅を購入する際には、通常なら土地も併せて購入することが一般的です。
しかし、定期借地権付き住宅ならば土地を購入せずに住宅を購入できます。
今回は、定期借地権付き住宅を購入するのはお得なのか、費用は相場より安いのかなどの観点でご紹介します。
【定期借地権付住宅購入時にかかる費用①】住宅の購入・建築する際の住宅ローン
定期借地権付き住宅の場合は、土地は購入しなくて済むので建物部分のみの費用で一戸建てを購入できます。
地価の高い都市部の地域では大きな魅力となるポイントです。
地域によって差はありますが、土地を購入した上で住宅も購入する場合と比べてトータルの購入費用は60~80%程度に抑えられます。
それでも、一括購入は難しいという人が大半である可能性が高いですが、その点も心配は必要ありません。
定期借地権付き住宅を購入する場合であっても、住宅ローンを利用可能です。
通常の住宅ローンとは別に、定期借地権付き住宅用の住宅ローンを取り扱っている銀行もあります。
ただし、定期借地権は期間が満了すれば土地を返還するのが前提です。
そのため、建物の担保価値は低く見積もられてしまう可能性があることは覚えておきましょう。
【定期借地権付住宅購入時にかかる費用②】地代
定期借地権付き住宅の場合、購入後に毎月地代を地主に支払わなければなりません。
地代の金額は賃貸借契約を締結する際に決めますが、都市部なら年額で固定資産税と都市計画の合計額の3~5倍程度が相場です。
地代については、土地を借りている限りはずっと支払い続けるという点に注意しておく必要があります。
また、地代の金額はずっと同じとは限らず、地価の変動や固定資産税の変更などの情勢により、土地の地代も変更される場合があります。
地代は契約に基づくものであるため、一方的に変更を強いられるわけではありません。
しかし、トラブル防止のために地代に関する事項は購入前に確認しておきましょう。
【定期借地権付住宅購入時にかかる費用③】住宅の光熱費・リフォームなどの維持費
定期借地権付き住宅でも、電気やガス、水道などの光熱費は通常の住宅と同じようにかかります。
家族の人数が変わらなければ、光熱費もこれまでとそう大きく変わらないと考えていいでしょう。
ただ、これまでよりも住宅が広ければ、冷暖房や照明の範囲も広くなるので少し高くなるかもしれません。
また、建物部分は自己所有であるため、経年劣化した場合のリフォーム費用などは、通常の住宅と同様に自分で支出する必要があります。
通常の住宅と異なる点は、土地を所有していないため、固定資産税や都市計画税などがかからないという点です。
まとめ
定期借地権付き住宅は、土地を購入しなくて済む分、通常の住宅よりも購入費用が安く済みます。
毎月地代を支払わなければなりませんが、固定資産税や都市計画税がかからず税制面で優遇されている点も魅力的です。
特に都市部ではメリットが大きいため、一戸建て住宅を購入したいならぜひ検討してみてはいかがでしょうか。