【愛知県】コロナ禍でもイベント開催は可能?その基準は?

2021年8月に愛知県常滑市で開催された「NAMIMONOGATARI 2021」という音楽フェスに対し、県の要請や感染対策が守られていなかったとして大きな批判が集まっています。
この記事では、「NAMIMONOGATARI 2021」がどのようなイベントであったのか、当時の状況やその後出された謝罪文などをもとに解説していきます。
また緊急事態宣言下における愛知県のイベント開催基準についてもまとめているので、今後何らかのイベント開催を予定している方はチェックしておきましょう。

“密フェス”として大きな批判を受けた「NAMIMONOGATARI 2021」

まずは「NAMIMONOGATARI 2021」のイベント概要と、今回大きな批判を集めることとなった原因について解説していきます。

NAMIMONOGATARI 2021のイベント概要

NAMIMONOGATARI 2021の開催情報は以下の通りです。

イベント名NAMIMONOGATARI 2021
開催日2021年8月28日・29日
会場AICHI SKY EXPO(愛知国際展示場) 野外多目的広場
所在地〒479-0881 愛知県常滑市セントレア5丁目10番1号(中部国際空港島内)
出演者Zeebra/AK-69/般若/ANARCHY/Awich/¥ellow Bucks/JP THE WAVY/WILYWNKA/AKLO/KOWICHI/ジャパニーズマゲニーズ/Jin Dogg/LEX/ADORO/Leon Fanourakis/Hideyoshi/Young Coco/Red Eye/Elle Teresa/FAKY/Shurkn Pap/SANTAWORLDVIEW/week dudus/Only U/Lil KING/SOCKS/Playsson/VILLSHANA/2Marley/ROO 他

「NAMIMONOGATARI」は2005年にスタートしたHIPHOP・R&B系の野外フェスで、2011年・2012年には日本最大級のビーチフェスとして伊良湖海岸でも開催されています。
その後2年の休催を経て2015年にZepp名古屋で復活開催、2016年以降は常滑りんくうビーチにて年々動員数を増やしながら開催が続けられてきました。

今年は若手アーティストたちによるラップバトル(28日)と豪華アーティストによるライブ(29日)という2日間のスケジュールで開催。
また子どもたちが気軽にストリートカルチャーを体験できる「kids dream project」の実施も予定されていました。(※こちらは開催前に中止が決定)

批判が集中した原因は?

今回の「NAMIMONOGATARI 2021」に批判が集中した原因としては、以下が挙げられます。

  • 観客が密集した状態でのイベント継続
  • 酒類の販売・提供
  • “ノーマスク”での観賞
  • ビーチに残された大量のゴミ など

このように、国や県の要請およびガイドラインが守られていない状態でイベントが開催され、またその様子がSNS上に投稿されたことで大きな注目の的となったのです。
更に、新型コロナウイルスへの感染対策が十分でなかったことに加え、会場に大量のゴミが残されていた点なども批判を大きくした一因と言えるでしょう。

主催者による釈明内容と県の対応

「NAMIMONOGATARI 2021」の主催者は、今回の一件について以下のように説明しています。

  • 愛知県に対してまん延防止等重点措置が発出された時点で酒類販売の自粛要請があったにも関わらず、「キャンセルできない物を販売する」として「1人2杯まで・アルコールチケット制」というルールを設けたうえでの酒類販売を行った。(愛知県に許可を得ていたと釈明)
  • 開催前日に緊急事態宣言が発出されたが、すでに全ての準備が終わっており、このタイミングでイベントを中止や延期にする事は「物理的に不可」としてイベントを強行開催。
  • 「イベント当日は8000人を超える観客が来場し、ソーシャルディスタンスは守られず、常に密な状態」になってしまったが、その時点でイベントを中止するなどの強い対策を取らなかった。
  • 結果として、大規模な音楽イベントの感染予防対策に対する認識の甘さがあったことは間違いない。

一部引用:「NAMIMONOGATARI 2021」公式サイト

これに対し愛知県および常滑市は「酒類提供について許可した事実はない」と抗議。
また以前から同イベントに関するトラブルが相次いでいたことも踏まえ、今後二度と愛知県内のイベント施設を提供しないと明言しました。
現在は「NAMIMONOGATARI 2021」の参加者に対して無料PCR検査を実施するなど、感染拡大を抑止する対策が進められています。

イベント開催の際に確認するべき基準とは

続いて、コロナ禍におけるイベント開催基準として定められている内容を見ていきましょう。

イベント開催に対する県からの要請

愛知県では、緊急事態宣言が発出されている場合のイベント開催について、以下のように制限を設けています。

最大収容率50%
最大収容人数5,000人
営業時間21時まで

上記の他、行動や飲食に関する具体的な感染防止策についてコチラをご参照ください。

音楽コンサートにおけるガイドライン

一般社団法人コンサートプロモーターズ協会等による「音楽コンサートにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」では、以下のようなルールが設定されています。

(1)来場されるお客さま、公演関係者にて共有すべき「基本行動ルール」:

▶基本的感染対策:接触感染・飛沫感染・マイクロ飛沫感染への対策

・物理的身体的距離の確保(最低 1 メートル)・接触機会を減らす

・マスク着用・大声を出さない(公演中の歓声、声援も含む)・咳エチケットの徹底

・手洗い・手指消毒の励行

・「三つの密」の回避(密閉・密集・密接)

・日常健康管理(体温測定、健康状態チェック)

・電子決済の導入・活用による接触機会の削減

(2)公演会場における基本的対応

・原則、マスク着用を義務化(フェイスシールドとの併用は別途検討)

・会場内(周辺含む)では出演者を含む公演関係者、来場されるお客さま、施設管理者を問わず、人と人との確保すべき間隔は最低 1 メートルを原則とします。

※入退場時、トイレ、飲食物販(ある場合)などの待機列、ロビー等における滞留、設営・撤去時のなど一切を対象とします。

・会場内では上記「基本行動ルール」、及び<「新しい生活様式」の実践例>に基づき、場内外アナウンスやボードの掲出によりその周知徹底を図ります。

・来場されるお客さまには上記基本事項とともに「主催者の指示に従わない場合には退場していただく等の措置をとる」ことにつき事前に告知します。

※公演会場は、公演主催者が公演地警察・消防当局に提出し承認を受けた防災計画、整理・警備員配置計画に基づき、安全な公演運営と非常時緊急避難誘導体制が保全されます。公演中はもちろん、公演前後・休憩時間においても場内整理・警備員により来場されるお客さまに上記対策の徹底を図ります。

引用:音楽コンサートにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン

まとめ

今回の一件は「NAMIMONOGATARI」に限らず、音楽業界全体の印象に関わる大きな騒動となりました。
“1つの団体がルールを破ることで他の団体にも影響する”という意識を主催者・参加者の双方が持ち、適切なイベント開催・運営を行うよう心がけることが大切であると言えるでしょう。

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