ケチっちゃいけない!店舗の設備工事

店舗を新しく開店する時はさまざまな費用がかさむため、設備工事での出費もできるだけ抑えたいと思うかもしれません。出費を出し惜しみしたことで開店後に運営での支障が出てしまい、再度工事をしなければならなくなったら意味がありません。今回は店舗の設備工事において必要不可欠なポイントを解説していきます。

エアコンの効きが悪い理由とは

冷房を強くしているにもかかわらず室内が快適温度まで下がらないことは、飲食店で特に起こりがち。厨房内の熱気がしっかりと外に換気できず店内のホールに流れ込む、設置したエアコンの能力が低すぎる、などで起こります。天井が高い部屋や、南側がガラスで一面覆われていても空調も効きが悪くなります。

このように、エアコンの能力、喚起具合、部屋の広さ、店舗環境も考慮してエアコンを設置を行います。業務用のエアコンは高額ですが工事費用を抑えるという理由で安易に家庭用のエアコンを選択せず、店舗環境に沿ったエアコンを取り付けるとよいでしょう。

厨房のダクトで気を付けたいこと

店舗内を快適にするために、飲食店では大切な設備の1つが厨房ダクトです。排熱、排煙、排気をすることで近隣にも迷惑をかけてしまうことがあり、屋上までダクトを上げないといけないこともあります。ダクト工事を完了しておけば近隣住民からの苦情は避けられますので、工事代金が高額になってもやっておきましょう。店舗がRC造の場合、壁に穴を開けることを許さない大家さんもいます。店舗を借りる前に必ず確認しておきましょう。

火力が弱すぎるのは飲食店では致命傷

飲食店において、ガスの容量はしっかりと確認しなければいけない項目です。ガスの容量が足りなかった場合、容量を上げるための工事を行おうとすると下手をすると1か月以上、店を閉めなければならないからです。店舗で使用予定のガス機器のカロリー数を調べておき、合計数を元にガスの容量を決めるとよいでしょう。ガス工事における境界線内工事が自己負担になることも覚えておいてください。

厨房内の動線をよくすることで料理の提供時間を短くし、クオリティを上げていく

冷蔵庫やオーブンを開けたときに、人が通れるだけのスペースを確保する必要があります。1人なら60cm、2人通れるようにするなら1mは必要です。厨房内に必要な機器の並べ方でも作業効率が大きく変わってくるため、注文を受けてから料理を提供するまでの間にどのように動くのかをシミュレーションをして確認してから機器の配置をするようにしてください。厨房内のスペースに余裕がある場合シンクを2つ以上用意します。グラスなどを洗うシンクと、鍋などの油汚れのひどいものを洗うシンクとを分けると効率的に作業ができます。

ホールの居心地がよければお客さまが再度、利用してくれる確率が上がる

新型コロナウイルス感染症が拡大している中、客席の間隔が十分に取れていることは必須。客席がある程度離れていればプライバシーをも配慮している店ということで、お客さまからも喜ばれやすくなります。飲食店への来客は2名以下が増えてきているため、2名席を基本として、席を移動することで4名席にするなど、臨機応変に対応することをおすすめします。また、トイレをきれいに保つことはお店のイメージアップにもつながります。女性客が多く見込める業種なら、パウダールームの設置を検討してみることをおすすめします。

カウンター席をつくるのであれば荷物置き場や衣類をかける場所も用意するとよいでしょう。荷物やコートなどを隣のカウンター席に置かれてしまうと、一席分お客さまが座れなくなってしまうためです。カウンター席を使ってもらいやすくするためには座ったときに足が付くような高さのものを選ぶようにします。

美容室を開くなら水道管の太さや電気容量を確認すること

水道管の太さが充分でない場合、お客様の髪を洗い流すタイミングが重なると水の出が悪くなりお客さまに迷惑が掛かかります。電気容量も十分でないと、ブレーカーが落ちてしまうことがあります。水道管の太さや電気容量は、店舗を借りる前に確認しておき、必要に応じて工事を行うようにしてください。

設備工事を行う前に工事内容を十分に吟味してから発注しましょう

開店後、設備が不十分なために一時的に店を閉めることになれば経済的損失は大きくなります。そのようなことが起きないようにするためにも、借りる前から店舗状況を綿密に調べておくことをおすすめいたします。

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