不動産投資にとって最も重要なことは、「良い物件情報を入手できるかどうか」という点ににあります。物件を購入しないと不動産投資を始めることはできないことから、むしろ、他に重要なことはない、と言っていいぐらい重要なことです。今回はいい物件情報が回ってくるコツを解説します。
不動産業者との対応をキチンとする
個人不動産投資家が、自らの力で直接売主からの売却情報を仕入れることはほぼありません。そうであるとすれば、不動産投資家は不動産業者を通じて、質の良い収益物件を紹介してもらうことを目指す必要があります。
良い収益物件情報のほとんどは水面下で売買されています。そのため、一介の個人不動産投資家に回ってくる収益物件情報はほとんど回ってきません。それではどのようにしたら不動産業者から優良な収益不動産情報を入手できるようにするかといえば彼らと信頼関係を築くのが手っ取り早いといえます。そしてまず気に入られるよりも前に、嫌われないことが大切です。
自分の情報をはっきり伝える
不動産業者に対して自分が持っている情報をはっきり伝える必要があります。どこの誰だかわからず、買えるかどうかがハッキリしない人に対して不動産業者は物件の案内はできません。不動産業者に不審がられないためにも、こちらの情報はできるだけ開示するようにします。
情報だけもらおうとして連絡がつかない人はNG
「なんかいい物件あったら教えて下さい」
「未公開のものを先にください」
何を警戒してか、自分の情報は開示せず得たい情報だけを求めようとする人がいます。このようなやり取りは特に初心者がやりがちですが、相手の立場になってみて考えてみましょう。どういう物件が目的なのかという部分が不明瞭だと、相手もどう対応してよいのか分かりませんし、個人情報も明示してくれなければ紹介しようもありません。
また、収益物件への要望や情報詳細など細かく求めてくるのに、不動産業者からの連絡にはすぐに連絡を返さない人もいます。電話にでなかったり、メールを送っても返信しなかったりする人です。その場ですぐに買う・買わないといった判断ができなくても、まずは情報を受け取った旨だけでも連絡を返せば、業者も安心します。自分勝手な人とのやりとりは、コミュニケーションをするうえで手間がかかりますので、敬遠され良い物件を得るチャンスを失ってしまうのです。
欲しい物件や自分の属性情報をはっきり伝える
そのためにも、まずは自分が欲しい物件、自分の属性情報を詳しく正確に伝えるようにします。そして、返事は早く行います。そのほうが不動産業者にとってみれば、信頼がおけてコミュニケーションがスムーズにできると考えてもらいやすくなるためです。
用途 住居用マンション(新築・中古)、店舗、オフィスビル 構造 木造・鉄骨・RC築年 耐用年数が長い・短い、築浅、築古など 価格帯 ◯千万円〜◯億円 エリア 愛知・名古屋など 利回り目線 10%以上など |
欲しい物件に対してはこのような内容を伝えます。実際に興味があるものに近い物件のチラシがあればなお良いでしょう。ここで上限の金額や利回りを伝えたからといって「不必要に高い物件をオススメされる」ということはまずありません。業者側も通常は売主から出てきた値段をそのまま出しているにすぎないからです。ただし、信頼できる業者であればこそですので、そこだけは忘れないようにしておきましょう。
世帯年収 ◯◯◯万円 勤務先 上場企業・中小企業、など。会社名も。 勤続年数 ◯◯年 職種 詳しめに(営業・経理・エンジニア、など) 自己資金 ◯◯◯万円 保有物件 自宅、投資用アパート1棟(大府市)など 現在の借入残高 自宅含めて5,000万円など 銀行の融資枠 ◯◯銀行から1億円、など。 |
属性情報としてもこのような内容を伝えます。できるだけ正確に伝えたほうが、あとで食い違いが起こりづらくなりますので丁寧に伝えてください。
このような欲しい物件や属性などの情報開示において、プロとプロとの取引においては的確に行われます。的確に行われば、その基礎情報に基づいて最適な物件を選んでもらおうと不動産業者はスムーズに行動を起こします。その行動に対して、素早く対応をこちら側が行えればスピード感が段違いに早くなります。そうすれば不動産業者もあなたのことをスムーズに話が進む優良顧客とみなすようになり、良い収益物件情報を入手しやすくなるのです。
いい物件が欲しいのであれば創意工夫を
市場に出回る前の水面下の優良物件情報を入手したいのであれば、ちょっとした創意工夫をしてみましょう。いい物件の出元と良い信頼関係を構築するためにも、好かれることよりもまず嫌われないような配慮が必要です。そのちょっとした気の使い方が、高利益な不動産投資の一歩へと繋がります。