2021年6月21日から新型コロナウイルスのワクチン職域接種が始まります。職域接種とは、ワクチン接種に関する地域の負担を軽減し接種の加速するために、企業や大学等において、職域(学校等を含む)単位でワクチンの接種を行うものです。企業や大学等が自ら医療従事者や会場などを確保し、自治体の接種事業に影響を与えないことが要件となっています。従業員数が1,000人以上の企業が対象で、1,000人未満の企業は共同で合同接種を始める企業もあります。
基本情報
接種対象 | 実施する企業や大学等が個別に定める |
接種回数 | 2回 |
接種費用 | 無料(職域接種も予防接種法に基づき行われるもので接種にかかる費用は同法に基づき支給される。) |
ワクチンの種類 | モデルナ社製ワクチン |
開始時期 | 令和3年6月21日から |
実施形態 | ・企業単独実施・中小企業が商工会議所等を通じて共同実施・下請け企業、取引先を対象に含めて実施・大学等が学生も対象に含める等も可能。 |
接種順位 | 職域接種対象者の中で優先順位を踏まえて実施。高齢者、基礎疾患を有する者を優先的に接種。 |
接種に必要なもの | 接種券(住んでいる自治体から送付される接種券を使用する。ただし、接種券が届いていなくても接種可能。後日提出する。)予診票等 |
予約方法・接種場所
予約方法は実施する企業や大学等が指定する方法により、接種場所についても企業や大学等が用意した場所になります。
主な企業の取り組み
企業名 | 開始時期 | 接種場所 | 接種順位 | 接種対象、接種予定数 |
JR東日本 | 6月21日(月) | JR仙台病院健康管理センター東京の直営医療機関 | 運転士や指令、線路の保守点検の作業員など鉄道の運行に関わる社員が優先 | 年内にグループ企業も含めおよそ22,000人 |
ANA | 6月13日(日) | 羽田空港 | 国際線で業務をするパイロットと客室乗務員を優先 | ANAグループ会社社員の約46,500人(契約社員を含む) |
JAL | 6月14日(月) | 羽田空港 | 国際線で業務をするパイロットと客室乗務員を優先 | 約36,000 |
ソフトバンクグループ | 6月21日(月) | WeWork乃木坂 | ソフトバンクグループ株式会社、ソフトバンク株式会社およびグループ会社の従業員とその同居家族の他、ソフトバンクショップやワイモバイルショップ、コールセンターに勤務するスタッフで合計10万人規模 | |
NTT | 7月以降準備が整い次第 | NTT東日本 関東病院 | 東京エリアを中心に勤務するNTTグループ社員 | 1日あたり 750人、2021年内に計40,000人分の職域接種を計画 |
NEC | 準備が整い次第 | 首都圏や関西圏の社内施設を予定NECの医療スタッフが接種 | 保守・生産・セキュリティなど出社が必要な業務に携わるNECグループ社員および協力会社社員を優先 | |
サントリーグループ | 6月21日(月) | 本社(大阪市北区)、サントリーワールドヘッドクォーターズ(SWH)(東京都港区)、サントリー研修センター夢たまご(神奈川県川崎市)他、国内各事業所 | すべての国内グループ会社従業員約19,000人を対象※従業員の家族についても実施 | |
楽天グループ | 6月21日(月) | 東京・二子玉川の楽天本社オフィス「楽天クリムゾンハウス」地方支社も順次開設予定 | 日本国内における楽天のグループ会社従業員・楽天メディカルジャパン従業員(各間接雇用含む)、およびその家族計約60,000人 |
合同接種ってなに?
従業員が1,000人未満の企業は今回の職域接種の対象とはなっていませんが、新興企業に投資する東京都内のベンチャーキャピタルである「コーラル・キャピタル」は23日から、首都圏のスタートアップ企業約1100社の従業員と家族約2.5万人を対象に、合同職域接種を始めます。同業のベンチャーキャピタルにも呼びかけて職域接種の機会を提供。投資先の医療法人から、1日あたり医師と看護師各5人を確保。本社内のイベントスペースに接種会場を設け、1日2千人に接種して11日間で終える計画です。
よくある質問
歯医者さんが打つことがあるの?
厚生労働省の通達により、緊急性がある場合、研修を受けた歯科医師が新型コロナウイルスワクチン接種のための筋肉注射をすることができることになりました。全国的にはすでに歯科医師による接種が始まっています。江南市でも同様の取り組みがされる可能性があります。
しかし、歯科医師が打つ場合でも予診や、具合が悪くなったときなどは直ぐに対応ができるように医師がかならず常駐しています。もし歯科医師の方が担当となったとしても何かが変わることはありません。
最寄りの病院、かかりつけ医で打つことができるの?
住んでいる自治体で医療機関での個別接種を実施しており、かかりつけ医がワクチン接種に対応している場合は接種を受けることが可能です。ただし、市内のすべての病院やクリニックなどが対応しているわけではありません。
また、対応している医療機関であっても、入荷数や一日に対応できる件数は限られており、予約対象をかかりつけの患者さんとその家族に限定しているケースもあります。
定期受診の際などにワクチン接種の可否を相談し、接種ができないと言われた場合や、かかりつけ医がない場合などは専用会場での集団接種を検討しましょう。
すでにコロナ感染したことがあり、そこから回復した人は打てる?
一般的に、感染症にかかった人はそのウイルスに対する抗体を持っていると考えられます。いわば1回ワクチンを打ったような状態です。最初の感染から少なくとも90日以上は感染しにくいことがわかっています。
しかし、それ以降についてはまだわからないことや、ワクチンを打っている場合は感染症にかかったとしても軽度で済みやすいことなどから、他の人と変わらずに打つことができるようです。
その場合、回数についても他の方と同様2回の接種が推奨されています。特に心配がない限り、通常通り接種をするのが良いようです。ただし、個人では判断せず、かかりつけ医などともよく相談のうえ接種を検討するようにしましょう。
ワクチン関連の記事の一覧はこちら
https://www.toshinjyuken.co.jp/aichi_nagoya/?s=%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3