不動産投資:現地調査のポイント

物件探しは不動産投資で収益物件を購入するうえで、投資の成否を握る重要なポイントです。周辺環境や実際の物件を把握せずに、物件情報だけで好ましいと判断・購入してしまうと、後でとりかえしのつかないことになる場合も。今回は現地調査のポイントを解説していきます。

公共交通機関で行く

入居者目線での判断を行うためにも、入居者の方が使うルートを自分でも使ってみます。公共交通機関を使うエリアであれば、実際に利用してみるのです。駅前に不動産屋があるかどうかもチェックします。

不動産屋さんがある場合は、実際に入店させていただきましょう。そこで物件を探しているフリをしてもいいのですが、「この近くの物件を買うので、賃貸需要が知りたい」と聞くほうが良いです。大抵は色々と教えてくれます。教えてくれなかったとしても「ここには意地悪な不動産屋さんがいる」という情報を得ることができます。購入の判断をするためには、一つでも情報が多いに越したことはありません。

地元業者さんのヒアリングでどんなことを聞けばいいのかについては、こちらの記事でまとめていますので、ごらんください。

もちろん、不動産屋さんだけではなく、スーパー、クリーニング店、市役所の出張所など、よく使う場所がどういう位置関係にあるのかを確認しておくことも重要です。これらの情報は客付けのときのアピールポイントになるからです。

駅からは必ず歩く

ストップウォッチを持って、実測時間を測りながら歩いてみましょう。最寄り駅から徒歩5分と書かれていても、5分では行くことができないこともあります。平坦の道をまっすぐ進むのと、階段や坂が多い道を行くのでは体感時間も違います。

また途中に気になる施設(良い面、悪い面両方)がないか確認する意味もあります。

・街灯の数が少なくて夜道は暗くないのか

・道路は渋滞していないのか

・帰り道に日用品などが買えるのか

・近隣が閑静な住宅街なのか

・工場地帯なのか学校や保育園などはどうか

・学校、コンビニ、バス停、交番があるか

など観察ポイントはたくさんあります。

物件周りを確認する

物件の周りを一周する

壁や基礎のひび割れやキズ、屋上の剥がれ、タイルの浮き沈み、水染みなど建物の経年劣化の度合をチェックします。大きな損傷があるにもかかわらず、補修がされていないと劣化が建物内部や建物全体の強度にまで及びます。これらは価格交渉の材料になりますし、購入後のリフォームに必要な費用を算出するためにも必要です。外に階段がある場合、塗装内部での腐食がなさそうかなども細部まで確認しておきましょう。

嫌悪施設があるか確認する

墓地やごみ処理場、煙がでる工場、風俗店、飲み屋などは嫌悪施設と呼ばれ、近隣にあると入居率も影響することがあります。仮に近隣にこのような施設があった場合でも、生活に支障が出そうかどうかという点で確認してみると良いでしょう。

物件周辺に新しい施設・マンションが建ちそうか

物件周辺に新しい移設やマンションが建設されていた場合、今後の日当たりの問題に影響を及ぼし、入居率にも影響が出てくることも考えられます。

物件周辺のニオイ

・工場が近いために煙たいニオイがする

・飲食店が多いために食べ物のニオイがする

・ため池が近くにあり、生臭い

このようなことは実際に物件を調査しないと分からないことです。ニオイに敏感な人は多く、どんなに物件の条件が良くても変なニオイがする建物には住みたくない人がいらっしゃいます。

物件周辺の騒音

・想像以上に車や電車の音がうるさい

・踏切の音がひっきりなしに響いてうるさい

うるさい場所には住みたくないと考える方も多いです。昼と夜でも音の大きさや頻度が違う場合もあります。

隣近所を確認する

変な住まいはないか、また屋根や樹木、下水などの越境状態の確認をします。

設備

エアコン、ガス、水道など外から確認できる設備はすべてチェックします。水道管の蓋を開けると、地面の隆起や沈降がわかることもありますのでできるだけ確認しましょう。

入居状況

レントロール通りの入居状況かどうかチェックします。収益物件を高く販売するために、見せかけの入居を行っていることがあります。10室中8室が埋まっているとレントロールに記載があっても、実際に外から見た場合、明らかな空き室があること、つまり稼働しているかのようにみせかけて売り出ているという物件が残念ながら存在します。もちろん、部屋のインターフォンを押して不在確認するなどの必要はありませんが、自分の目で見れる範囲はしっかり確認しましょう。

ポイントをおさえた現地調査で得られるメリット

表面利回り、実質利回り、空室率、平均入居期間といったものは数値で分かりますので投資家目線で判断することができます。

・どのような入居者を対象にすればよいのかが分かる

・どのように訴求すれば良いのかが分かる

現地調査を行うことでこの2点が分かりやすくなります。入居者は投資家目線での数値の良し悪しとは別に、安心感、清潔感、暮らしやすさといった感覚的なものが重要です。このようなものは実際の現場に行ってみないことには体感しづらいものでもあります。

そして、物件があるエリアを見ることでどのような人が入居対象者であるかも分かりやすくなります。対象者に沿った内装リフォームを行ったほうが効果的です。

多方面から集めた物件情報とポイントを押さえた現地調査を合わせることで投資物件選びの失敗は少なくなります。

現地調査は曜日や時間帯を変えて何度か行うほうがより正確になります。自宅から距離がある、時間の都合がつかないなどの理由がある場合でも、Googleのストリートビューや、代理人に代わって行ってもらうなどして少しでもより多くの情報を集めましょう。

物件調査を代行してくれる会社もあります。

多方面から情報を集めた上で、現地調査も行えば致命的なミスを犯す確率は減ります。是非現地調査を行うことをお勧めいたします。

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