他の月と違う?年末年始の引っ越し、メリット・デメリットを徹底解説

クリスマスが過ぎ、大掃除や年越しの準備で忙しい年末年始。イベントごとが重なり、引っ越しには一見不向きな時期に思えるかもしれません。しかし、年末年始には他の月にはない独自のメリットも隠れています。

本記事では、年末年始に引っ越しをする際のメリット・デメリットや費用感について解説します。また、事前にやっておくことや注意点も解説しますので、新たな環境で新年を迎えたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

【この記事で分かること】
・12月と1月、引っ越し費用が安いのはどちらかが分かります。
・年末年始に引っ越しをする際のメリットとデメリットを把握できます。
・年末年始特有の引っ越し準備や注意点について学べます。
・新生活をスムーズに始めるための引っ越し計画の立て方が分かります。

引っ越しで費用が安いのは12月と1月どっち?

引っ越し費用を安く抑えたい方にとって、12月と1月のどちらがよりお得なのか気になるポイントです。「引越し侍」のデータによると、年末年始は一年を通して需要が低く、費用を抑えやすいタイミングですが、単身者と家族の場合でわずかな違いがあります。

(引用:引越し侍「引っ越しの相場料金はいくら?時期・人数別の平均見積もり費用と総額のシミュレーション」より)

単身者の引っ越し料金は、12月と1月のどちらもほぼ同価格です。一方、家族の引っ越し料金は12月の方がわずかに安い傾向にあります。年末年始になると高くなるため、少しでも安くしたい方は12月上旬がおすすめです。

ただし、引っ越し料金は業者によって設定が異なるため、1月と12月の差はそれほど大きなものではありません。実際には、荷物量や移動距離、オプションサービスなどの条件によって料金が大きく変動するため、希望する日時で複数の業者に見積もりを依頼することが重要です。

どちらの月でも比較的費用を抑えやすい時期であるため、自分のスケジュールや条件に合った日程を選ぶと良いでしょう。

年末年始に引っ越すメリット

「年末年始に引っ越しなんて大変そう…」と思われるかもしれませんが、実はこの時期の作業ならではのメリットがあります。以下で、主なメリットを3つ紹介します。

1.大掃除を兼ねて断捨離できる

年末のイベントといえば、家中を綺麗にする大掃除です。引っ越しのタイミングが年末なら、大掃除と断捨離を一度に済ませることができます。

家中の「必要なもの」と「もう使わないもの」を仕分けることで、新居でスッキリとした暮らしを始められるでしょう。自転車など大型荷物の断捨離は、引っ越し費用の削減にもつながります。

2.連休中にゆっくり荷ほどきできる

多くの方にとって、年末年始は長期休暇です。この連休を活用すれば、慌ただしいスケジュールに追われず、ゆっくりと荷ほどきを進めることができます。

また、新居でのレイアウトや収納スペースについてじっくり考える時間が取れるため、「とりあえず詰め込む」という一時しのぎを避けられます。結果として、快適な生活空間を作り上げることができるのです。

3.新居に必要なものを買いに行く時間がある

引っ越し後は、「新居に合う家具を買いたい」「生活用品を揃えたい」といったことがよくあります。年末年始の連休中なら、時間をかけてショッピングを楽しむ余裕があります。

さらに、年末年始セールでの大幅な割引も期待できる時期です。新生活の必需品がお得に揃えられるチャンスなので、計画的に進めることで心地よいスタートを切れるはずです。

年末年始に引っ越すデメリット

年末年始の引っ越しにはメリットがある一方で、この時期特有のデメリットも存在します。

以下では、主なデメリットを3つ解説します。これらを事前に把握しておくことで、トラブルを未然に防ぐ準備ができるでしょう。

1.料金が割高になる傾向にある

年末年始は引っ越し業者にとって繁忙期となるため、通常よりも料金が割高になるケースが多いです。特に、12月下旬は新居で新年を迎えようと引っ越しする人が増え、予約が集中しがちです。

また、この時期は引っ越し業者のスタッフも人手不足になりやすく、追加料金が発生する可能性もあります。予算をしっかり確認した上で計画を立てることが重要です。

2.渋滞などで作業が予定通りに進まないことがある

年末年始は帰省や観光などで道路が混雑するため、引っ越し作業が予定通りに進まないリスクがあります。特に幹線道路や高速道路では渋滞が発生しやすく、トラックが遅れることで荷物の搬入や搬出に影響が出ることも考慮しておかなくてはなりません。

また、エリアによっては雪や凍結などの天候トラブルも懸念されるため、交通状況を事前に確認し、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。

3.役所手続きの待ち時間が長い

年末年始は行政機関が長期休暇に入るため、住民票の移動や転入届などの手続きが遅れることがあります。休暇明けの役所は混雑しやすく、待ち時間が長くなる可能性が高いです。

特に、税務に関わる手続きが必要な場合、引っ越し日程を慎重に調整しないと後々トラブルになることもあります。余裕を持って手続きを進める計画を立てましょう。

さらに、乳幼児を連れて役所の長い待ち時間を過ごすのは体力的にも精神的にも負担が大きいです。子連れでの引っ越しをスムーズに進めるには、可能な限りオンライン手続きや郵送で済ませられる部分を事前に完了させることや、役所に行く際は一緒に行く大人を確保するなどの工夫が大切です。

年末年始の引っ越しで事前に済ませておく2つのこと

年末年始は、行政機関や民間企業が長期休暇に入ってしまうため、引っ越しに必要な手続きは早めに済ませることが重要です。特に、以下の2つの手続きは必ず完了させておきましょう。

1.郵便物の転居手続き

引っ越し後、旧住所宛てに届く郵便物が新住所に転送されるようにする手続きです。

日本郵便(郵便局)では、転居届を提出することで、最長1年間、旧住所に届いた郵便物を新住所へ転送してくれます。手続きは無料で、郵便局の窓口で行うほか、オンラインでも24時間対応で申請できます。

宅配業者に関しては、日本郵便以外にもヤマト運輸や佐川急便などの主要配達会社へ新住所を登録しておくと安心です。

ただし、銀行やクレジットカード会社からの重要書類など、一部の郵便物は転送サービスの対象外となる点には注意が必要です。これらの送付源には直接連絡し、新住所を伝えておく必要があります。

2.ライフラインの手続き(停止・開通)

電気、ガス、水道といったライフラインの停止・開通手続きも早めに行いましょう。

年末年始でも電気や水道は開通できますが、引っ越し直前に連絡すると対応してもらえない場合があります。特に、ガスの開栓には立ち会いが必要なケースが多いため、引っ越し当日までにちゃんと予約を取っておくことが重要です。

年末年始の引っ越しにおける注意点

年末年始の引っ越しには、メリット・デメリット同様、特有の注意点があります。この時期ならではのスムーズな引っ越しを実現するために、以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。

1.当日の緊急連絡先を確認する必要がある

引っ越し当日は予想外のトラブルが起こることも少なくありません。年末年始は、業者が通常以上に忙しく、迅速な対応が必要になる場合があります。そのため、当日担当する作業員の携帯番号や、トラブル時に対応できる責任者の連絡先を事前に確認しておくことが大切です。

また、電気・ガス・水道会社の緊急連絡先も控えておきましょう。年末年始は企業の代表電話がつながらない可能性があるため、直接対応してくれる部署や担当者の番号を確認しておくと安心です。

2.電気工事は別で手配する必要がある

引っ越し時に必要なエアコンの取り付けやインターネット回線の開通などの電気工事は、引っ越し業者とは別に手配が必要です。

エアコン取り付け

エアコン工事は作業を二人以上で行うことが多いため、早めに予約を行うことが重要です。「先行配管」などの特殊な構造の場合、熟練した職人でなければ工事ができないこともあるため、事前に形状を確認しておくことが望ましいです。

インターネット開通

年末年始におけるインターネット開通工事は、業者の休業や予約状況により、実施が難しい場合があります。また、工事の内容が複雑で通常よりも時間がかかることや、新築の場合には配線工事が必要となるなど、予期しない事態が発生することも考えられます。したがって、年末年始に工事を希望する場合は、業者への早期の連絡とスケジュールの調整が重要です。

3.年末調整の住所に注意する

年末に引っ越す場合、年末調整のときの住所に注意してください。年末調整の用紙に記載する住所は、年末調整を行う「翌年1月1日時点での住所」です。

年内に引っ越しを予定している場合は、現在の住所ではなく、引っ越し後の新しい住所を記載しなければなりません。これを間違えると、税務関連の書類や通知が旧住所に送られてしまい、手続きが遅れる原因となることがあります。

4.転入届は引っ越しから14日以内に提出する

転入届は、転入日から14日以内に提出することが法律で義務付けられています。この期間内に届け出をしない場合、5万円以下の罰金が科される可能性があるため、注意が必要です。

ただし、転入届は引っ越し前に未来の日付で手続きすることはできません。そのため、年末年始に引っ越しを予定している場合、役所が混雑する可能性を考慮してスケジュールを立てる必要があります。特に休暇中は手続きができないため、早い段階で役所に出向き、余裕を持って手続きを完了させましょう。

まとめ

年末年始の引っ越しは、忙しい時期である一方、他の月にはないメリットも多く存在します。大掃除と断捨離を一緒に行えたり、長期休暇を活用して新生活の準備を進められたりと、このタイミングならではの利点を活かせるのが魅力です。

しかし、料金が割高になりやすいことや、行政機関の休暇による手続きの遅れなど、特有のデメリットや注意点もあります。

年末年始という節目の時期を利用して、新たな環境で心機一転、新しいスタートを切りたい方は、今回ご紹介したメリットや注意点を参考に、ぜひ計画的に引っ越しを進めてください。余裕を持った準備で、気持ちよく新年を迎えましょう。

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