仲介業者や友人、知人の紹介で勧められるまま加入してしまいがちな火災保険。しかし火災保険を使って修繕できると思っていたら、保険適用できないと言われてしまうこともあります。せっかく火災保険に加入しているのに使えなかった・・・とならないために火災保険の選び方について解説していきます。
火災保険の一括見積もりで保険料を確認してみる
ネットで「火災保険」と検索すれば、一括見積もりサイトが表示されます。建物の構造や耐火区分、耐震構造、住所、保障内容などを選択・入力していけば、3分程度で十数社の火災保険の見積もりが一度で取り寄せられます。見積もり費用は無料で、そのときに申し込む必要はありません。ですので、火災保険に加入したときにどれくらいの保険料を支払わなければならないか、相場観を知るために見積もりを取ることおすすめします。ひょっとしたら各社の保険料に違いがないかもしれません。そのようなときは、補償内容が違うこともありますから、しっかりと確認するようにしてください。
火災保険の補償内容を紹介
火災保険は自宅が火事にあったときだけ、保険料が支払われるわけではありません。加入した保険の補償内容によって被害にあったときに保険料が支払われます。
・火災
自宅からの失火や近所からのもらい火にあったときの損害の補償をします
・落雷
落雷による屋根の破損や家電製品がショートして使えなくなったときの損害の補償をします
・破裂・爆発
調理中にガスコンロの火が消えてしまい、ガス爆発を起こしてしまったときなどの損害の補償をします
・風災・雹災(ひょうさい)・雪災
台風などの強風により窓ガラスが割れた、雹が降ってきてバルコニーが破損した、雪の重みで屋根が変形してしまったときなどの損害を補償します
・水濡れ
2階にあるトイレの漏水で1階にまで被害にあったときなどの損害の補償をします
・水災
集中豪雨によって床上浸水をしてしまった、ゲリラ豪雨によってトイレやキッチンに汚水が逆流してきたなどの損害を補償します
・盗難
泥棒に入られたときに窓ガラスを割られたり、現金や貴金属品などを盗まれたりしたときの損害を補償します
・騒擾(そうじょう)・集団行為等にともなう暴力行為
デモなど労働争議に巻き込まれて、家が破壊されたときの損害を補償します
・建物外部からの物体の落下・飛来・衝突
近隣の屋根瓦が飛んできて窓ガラスが割れた、広告看板が飛んできて壁が壊れた時などの損害を補償します
なお火災保険には基本補償と任意付帯項目があります。基本補償は火災、落雷、破裂・爆発、風災・雹災(ひょうさい)・雪災です。任意付帯項目は水漏れ、水災、盗難、騒擾(そうじょう)・集団行為等にともなう暴力行為、建物外部からの物体の落下・飛来・衝突です。
火災保険の特約を紹介
日常で生活をしているとさまざまな事故に遭遇することもあります。火災保険には、そのような事故があったときに補償してくれる特約があります。付帯しておくといい特約について以下のようなものがあります。
・個人賠償責任危険補償特約
たとえば干していた洗濯物が道路の方へ飛んでいき、歩行者に当たってケガをさせてしまったときに使える特約が、個人賠償責任危険補償特約です。他には子供とサッカーボールを蹴っているときに、隣の家のガラスを壊してしまったときにも補償されます。なお最近問題になっている自転車事故ですが、個人賠償責任危険補償特約を付帯しておけば補償の対象になりますから、自転車に乗る機会がある家庭は付帯しておくべき特約です。
・携行品損害補償特約
自宅から家財を持ち出して、偶然の事故などによって損害が生じたときに補償してくれる特約が携行品損害補償特約です。カメラを旅行先へ持っていき、落として壊れてしまった場合は対象になります。しかし、スマートフォンを落として壊れてしまったときは補償の対象になりませんので、保障の範囲は加入時にしっかりと確認してください。
・受託物賠償責任危険補償特約
レンタル業者から借りていたものや友人知人から預かっていたものが、破損や盗難にあったときに保証してくれる特約が受託物賠償責任危険補償特約です。
火災保険に加入しても不払いの可能性も…契約する前にしっかり調べて!
マイホームを購入して火災保険にも加入したので一安心と言いたいところですが、実際に火災などの被害にあった後に申請をしたが、保険適用してもらえないこともあります。なぜなら保険金を支払うことは、損害保険会社にとって利益を減らすことになるからです。
同じ損害があっても、各社で保険金の支払い対応が変わってくるため、火災保険に加入する前にしっかりと調べておくことをおすすめします。また両親や友人・知人にも火災保険のことについて聴いてみることもいいですし、マネー雑誌に損害保険会社のランキングが掲載されているときもあるので確認してみてください。
大切な住まいを守るために火災保険選びは慎重に
住宅購入は人生の中で一番高価な買い物のはずです。不必要な付帯項目や特約をつけて保険料が高額になってしまっては家計が大変になってしまいますが、ご自身のニーズに合うような火災保険を契約することで、より安心して生活していけます。火災保険の契約前に本記事をぜひご活用ください。