東新住建レスリング部 部員紹介 山本 和佳

レスリングの楽しみ方

基本ルール

レスリングのスタイルはどんなものがあるの?

全身を使った攻防の「フリースタイル」と、上半身の攻防に限った「グレコローマン」の2種類がありますが、女子はすべてフリースタイル、男子は両方のスタイルがあります。

階級はどのように分かれているの?

[女子フリースタイル]
五輪大会:50kg・53kg・57kg・62kg・68kg・76kg
五輪以外:50kg・53kg・55kg・57kg・59kg・62kg・65kg・68kg・72kg・76kg

試合場について教えてください

直径9メートルの円形マットで行われます。外側の1メートル幅がオレンジ色で区別してあり、「パシビティ・ゾーン(レッドゾーン)」と呼ばれます。場外が近いことを選手に知らせる役割をもちます。

レスリングのユニフォームについて教えてください

レスリングのユニフォームは「シングレット」といいます。
赤、または青のシングレットを着用し、組み合わせの際の抽選番号で、小番号の選手が赤、大番号の選手が青のシングレットを着用します。
出血の場合のため、ハンカチをシングレットの中で所持します。

試合時間は?

3分×2ピリオドで行われます。
インターバルは30秒です。

勝敗はどのように決まるの?
  • フォール 対戦相手の両肩をマットに完全に押さえつけること、フォールが成立したらその時点で試合終了となります。
  • テクニカルスペリオリティ グレコローマンスタイルでは8点差、フリースタイルでは10点差になると勝敗が決まります。
  • 1試合で警告(コーション=反則や消極的な闘いに課せられる)が3度あった場合、警告失格となります。
  • 同点で終わった場合は下記の基準で勝敗を決めます。
    ①ビッグポイントの多い選手
    ②警告が少ない選手
    ③ラストポイントを取った選手
    (両者とも2点と判定された展開が最後だった場合は、その技を仕掛けた選手が勝利となります)

  • ・VFA
    フォールによる勝利
    ・VIN
    負傷棄権の試合による勝利
    ・VCA
    警告3回による勝利
    ・VSU
    テクニカルフォール敗者ポイント無し
    ・VSU1
    テクニカルフォール敗者ポイント有り
    ・VPO
    判定 敗者ポイント無し
    ・VPO1
    判定 敗者ポイント有り
    ・VFO
    不戦勝 棄権試合による勝利
    ・DSQ
    罰則による失格
    ・2DSQ
    両者失格
どうやって点が入るの?
  • 1POINT=相手を場外に出した時
  • 2POINT=タックルに入り相手の背後に回る
    その相手の身体を90°以上傾けさせる
  • 4POINT=タックルや投げで相手を背中から倒す

  • 消極性について
    アグレッシブ(積極的)な闘いを奨励するため、消極的な選手には30秒間のアクティブタイムが与えられ、この時間内にポイントを取れないと1点を失うとともに、コーション1を科せられます。

試合観戦の見どころ

見どころ1

テイクダウンを奪うまでの駆け引き!

テイクダウンって何?

相手の背後に回って両手・両ひざの4点のうち3点をマットにつかせる、あるいは相手に尻もちをつかせて背中をマットに向けさせることをテイクダウンと言います。フォールで試合を決めるためにも、ポイントを重ねる上でもテイクダウンを奪うことはとても重要です。

タックルをどうしかけるか、どうかわすか。

懐を深くとり、手足を上手く使い、揺さぶりをかけて相手がバランスを崩したところで、一気にタックルをしかけ、テイクダウンを狙います。逆に相手がタックルをしかけてきたところを、上手くかわし、バックをとることもテイクダウンを奪う上で、とても有効です。攻めと守りのバランス配分が、とても重要な競技です。

見どころ2

グラウンドの攻防で、相手をデンジャーポジションに追い込む!

試合を決めるフォールをねらう

相手からテイクダウンを奪い、グラウンド状態となったら次に狙うのがフォール(両肩をマットにつける)です。
ただ、実力が拮抗している選手同士では、なかなかフォールを決めることは難しいです。そこで、試合を有利に運ぶためにポイントの加算を狙います。

掴んだ相手を離さず、ポイントの加算を狙う

相手の両肩をマットに90度以上近づける状態を「デンジャーポジション」と言い、これを5秒以上続けると、2点が加わります。さらにローリング(グラウンドで相手の胴を絞め、1回転する)で2点追加されます。チャンスの時にどれだけポイントが稼げるかが、試合の行方を左右します。

見どころ3

第2ピリオド、残り時間わずかでの攻防!

1点差、2点差は残り数秒で逆転可能

レスリングでは、常に相手を攻めていく積極的な姿勢が求められます。守りに徹していると、場外に追い込まれたり、警告が与えられポイントを失ってしまうからです。ポイントが優勢だからと言っても、試合が終わるまで勝負はわかりません。4点が入る大技もあります(相手を投げ、一瞬でもデンジャーポジションの体勢に追い込む)。

最後まであきらめない姿勢を目に焼き付ける!

ですから、最後の最後で試合が引っくり返ることも珍しくありません。リオ五輪での登坂選手、土性選手の奇跡の逆転劇は、まだ記憶に新しいですね。試合終了まで目が離せないハラハラドキドキの展開を、みなさん一緒に楽しみましょう。